だとしても、岸田首相にとって菅氏に官房長官就任を要請するのは“究極の選択”と言っていい。
「政策面を含めて政権の主導権を菅官房長官に全面的に委ねることを意味する」(有馬氏)からだ。事実上、菅氏が政権の実権を握り、岸田首相はお飾りになる。
岸田首相がそれを覚悟して就任を要請したとしても、もし、菅氏が断われば、内閣再改造の計画は潰え、岸田政権は瓦解に向かうことになる。
岸田首相は菅氏に頭を下げることができるのか。いや、菅官房長官就任に賭けるしかない土壇場に立たされているのだ。
※週刊ポスト2022年12月16日号