現在、日本と米ニューヨークで2拠点生活をしながら俳優業に復帰している小出サン。2022年9月22日には舞台『12人の淋しい親たち』への出演を果たし、同30日には6年ぶりの主演映画『Bridal,my Song』が公開されました。
先日、小出サンの主演舞台『「日本昔ばなし」貧乏神と福の神〜つるの恩返し〜』を見る機会に恵まれました。あの不祥事がないままキャリアを重ねていたらオファーを受けることがなかったかもしれない……とも思えた、ほのぼのとしていて笑いあり、涙ありの舞台。生島ヒロシさん(71才)や彦摩呂サン(56才)ら楽しいキャストの皆さんに囲まれて、穏やかな表情で大千秋楽を迎えた小出サンを間近に見て、ストーリーのせいではない涙が止まりませんでした。心から、がんばってほしいと思っています。
そしてそして、東出昌大サン(34才)です。現在、都心を離れ、山小屋で狩猟生活を送っているという東出サン。12月1日から広島で先行公開されている映画『とべない風船』(2023年1月6日より全国順次ロードショー)に続き、12月9日からは映画『天上の花』が公開されます。原作は、萩原朔太郎さん(享年55)の娘・萩原葉子さん(享年84)の小説『天上の花—三好達治抄—』。東出サンは毒のある“天上の花”を食したかのような激しい恋に身を焦がす三好達治を演じています。
“激しい恋”というワードに、プライベートで東出サンに起きたいろいろなことを思い出してしまうかたは、まだまだ大勢いらっしゃると思いますし、東出サンの演技については一般のかたからいろいろ言われているのも事実。
一方で、東出サンが死に物狂いで映画や舞台に取り組んでいるのもまた事実なのです。
『とべない〜』の役作りで18kg増量し、2週間で12kg減量したことが話題になりましたが、『天上〜』のプロデューサー・寺脇研さんも「驚くほどの学習量で詩人・三好達治に向き合い、その愛と苦悩の深さに全身で迫っていた」と東出サンを絶賛。ヒロインの入山法子サン(37才)と東出サンに私も引き込まれました。
“逆境”から“大逆転”へのプロセスには、血のにじむような努力があるのですね。大逆転後も陰ながら見守らせていただきます。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ〜テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2023年1月1日号