10月の舞台にやせ細った姿で登場した渡辺さん
「透析患者は腎臓にくわえて血管の状態も悪化しています。血管が弱っていることで血液が滞り、臓器機能障害は急速に悪化します。透析患者が敗血症を起こした場合、助かる可能性は非常に低く、1週間程度で亡くなることが多い」(前出・中村さん)
そもそも敗血症を招いた細菌性胃腸炎は、「食中毒」として発症することが多い感染症だ。この感染症は免疫力低下によって引き起こされるというが、コロナ後遺症との関係が指摘されている。新型コロナ感染後ケア外来(旧・後遺症外来)を設ける、もちづき耳鼻咽喉科院長の望月優一郎さんが言う。
「一度コロナに感染すると、症状は回復しても免疫力は低下したままの人が多いように感じます。コロナの後遺症として、コロナ感染後に風邪をひきやすくなったり、帯状疱疹が出やすくなった人は多い。渡辺さんは糖尿病の影響もあったのかもしれませんが、免疫力が低下した状態が続いており、細菌性胃腸炎にかかりやすい状態にあった可能性も否定できないのではないでしょうか」
体内にウイルスが生涯残り続ける
2020年から世界的に流行した新型コロナは、持病を抱える渡辺さんにとって、大きな脅威となっていた。
「渡辺さんは持病がコロナの重症化を招くリスクを理解していて、コロナ感染対策には人一倍注意を払っていました。周囲で感染者が出るたびに不安を募らせてもいたんです」(前出・渡辺さんの知人)
感染直前には自身のブログに、《オミクロンが猛威を振るっている。(中略)ヒタヒタと身の回りにコロナの足音が迫っているかのようだ》と綴っていたが、その不安は現実のものとなってしまう。2022年2月に感染を公表。基礎疾患のある渡辺さんは重症化リスクがあると判断され入院した。
「幸いにも軽症で済みましたが、退院後の3月30日に出演したラジオ番組で、“声を大にして言いたい”と話しだし、“軽症ですぐに復帰できたが後遺症がある。ちょっと咳が残るのと、嗅覚が鈍くなりました”とコロナの脅威を明かしていました」(芸能関係者)
コロナから復帰後も精力的に仕事を続けていた渡辺さんだが、周囲では心配の声があがっていた。近年は以前の恰幅のよさが消えほっそりとした印象だったが、コロナ感染後はより一層やせ細った印象だったという。
2022年10月に出演した舞台『今度は愛妻家 THIS TIME IT’S REAL』の舞台挨拶で、その体形を報道陣に指摘された。古くから渡辺さんを知る関係者は、この直後に異変を感じたという。東京公演を終え、10月26日から会場を大阪に移した公演でのこと。
「東京公演よりも明らかに声がかれているときがあり、息があがる場面があったんです。私は渡辺さんが大阪に来られるときは、よく一緒にご飯に行くのですが、今回は珍しくホテルにこもりっきりだった。あとから聞くと、体調がすぐれなかったようです」(渡辺さんを知る関係者)