(共同通信社)

鑑定留置を終えた山上被告。2023年1月(共同通信社)

 検察は山上被告の刑事責任能力の有無を調べるため、昨年7月25日に奈良西警察署から大阪拘置所に身柄を移して鑑定留置を続けていた。当初は11月下旬までの予定だったが、検察側の申し立てにより1か月半ほど延長されて1月10日に終了。通常の鑑定留置は3か月程度のケースが多く、約半年にも及んだのは異例の長さだった。

「これほど長くなったのは、入念に山上被告のことを調べ上げたからにほかなりませんが、調査以外の理由もあるとみられています。それは今後の裁判への影響を考え、世間が彼の犯行を冷静に受け止められるよう“世論の沈静化”を待った可能性も考えられる。検察側としては、一部で山上被告の減刑を求める声などが出ている点が見過ごせないのでしょう」(社会部記者)

 事件後、山上被告の生い立ちが明らかになるにつれ、同情する声や、国を動かした行動力を“英雄視”する動きも出てきた。昨年の山上被告の誕生日(9月10日)にはSNS上に祝福コメントが集まり、減刑を求めるネット上の署名は1万人を突破。全国からお菓子や洋服、現金などの差し入れが続々と拘置所に届き、ファンレターが送られてくることもあった。現金書留の総額は、100万円を超えているという。

 そして、この異様とも言える盛り上がりを山上被告自身が知っていると考えられるのだ。前出の山上被告の弁護士・古川さんが語る。

「本人(山上被告)は事件がどう報じられているのか、関心を持っているようです。新聞広告で事件が取り上げられている週刊誌を探し、購入して目を通していたようです。本人が、英雄視されていたり減刑署名が集まっていることを把握しているかについては、お話しできません」

※女性セブン2023年2月2日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
普通のおじさんがSNSでなりすまされた(写真提供/イメージマート)
《50代男性が告白「まさか自分が…」》なりすまし被害が一般人にも拡大 生成AIを活用した偽アカウントから投資や儲け話の勧誘…被害に遭わないためには?
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン