芸能

北川景子、恩師・共演者が明かす不屈の魂 「オーディション100回落選」を経て花開いた演技力

いまや国民的女優となった北川景子だが、そこに至る道のりは平坦ではなかった(時事通信フォト)

いまや国民的女優となった北川景子だが、そこに至る道のりは平坦ではなかった(時事通信フォト)

「ビジュアルだけで演技は……」。そんな酷評に晒されてきた北川景子が、いつの間にか本格派の大女優に化けていた。何が彼女を変えたのか。逆境に負けない北川の闘志を、縁深い映画人たちが語り尽くした。

生意気ギャル

 NHK大河ドラマ『どうする家康』では戦国一の美人姫、フジテレビの月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』ではロースクールの新米教員、映画『ラーゲリより愛を込めて』ではシベリア収容所に送られた夫を待つ妻──。多彩な役を見事に演じ分ける北川景子がノリにノっている。

「シリアスな役もコミカルな役も演じられるうえ、数字も取れるから引く手あまた。ドラマのスケジュールは2年以上前から押さえないといけない」(テレビ局関係者)

 いまや国民的女優となった北川だが、そこに至る道のりは平坦ではなかった。

 北川は2003年、17歳の時にスカウトされて雑誌『SEVENTEEN』の専属モデルとなり、同年、ドラマ『美少女戦士セーラームーン』(TBS系)で女優デビューを果たす。一方で明治大学商学部に進学し、学業にも励んでいた。

 2006年に『間宮兄弟』で映画デビューし、『水に棲む花』、『チェリーパイ』と立て続けに出演。登場シーンは少ないながらもハリウッド映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』にも抜擢された。だが、女優としての評判は散々だった。

「飛び抜けた美貌の持ち主でしたが、演技が荒削りで素人くさく、“大根役者”という評価が定着していました」(映画関係者)

 主演映画『Dear Friends』(2007年)でメガホンを取った両沢和幸氏が語る。

「オーディションの時まで彼女のことをまったく知りませんでしたが、後で知り合いのプロデューサーから『よくあの子を起用したね』と言われました。それまで幾度もオーディションで落とされていたそうです」

 北川はその当時の不遇について、『日経エンタテインメント!』(2008年8月号)で〈立て続けに100本くらいオーディションに落ちていた〉と語った。

 同作で北川が演じたのは、乳がんを患って乳房を切除することになったギャルの女子高生役だ。両沢氏が振り返る。

「他の女優さんたちが清楚で小綺麗な服装でオーディションに来ているなか、北川さんだけはショートパンツにサングラス。本物のギャルっぽい格好で現われたんです。態度も愛想がなくて生意気な感じ。しかも台本の感想を聞くと、『面白くなかったです』なんて言うんですよ。この子はオーディションに受かる気があるのか、と衝撃を受けました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部ポイペト。カンボジア、ミャンマー、タイ国境地帯に特殊詐欺の拠点が複数、あるとみられている(時事通信フォト)
《カンボジアで拘束》特殊詐欺Gの首謀者「関東連合元メンバー」が実質オーナーを務めていた日本食レストランの実態「詐欺Gのスタッフ向けの弁当販売で経営…」の証言
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
まさか自分が特殊詐欺電話に騙されることになるとは(イメージ)
《劇場型の特殊詐欺で深刻な風評被害》実在の団体名を騙り「逮捕を50万円で救済」する手口 団体は「勝手に詐欺に名前を使われて」解散に追い込まれる
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン