芸能

玉川徹氏の『モーニングショー』出演がじわりと増えている背景 朝日新聞の投書欄にはレギュラー復帰を強く望む“多数”の声!

玉川徹氏はテレビ朝日の社員(写真は『モーニングショー』のホームページより)

玉川徹氏の出演機会が増えている(写真は『モーニングショー』のホームページより)

 テレビ朝日の玉川徹氏が『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)にスタジオ出演する機会が増えている。事実と異なる発言をしたことからレギュラーを降りた玉川氏が再び“存在感”を示している事情とは? コラムニストで放送作家の山田美保子さんが綴る。

* * *

朝日新聞に載った興味深い一文

 2月5日付『朝日新聞』のラテ欄にある「はがき通信」に興味深い一文があった。

【1月の投稿から】という小見出しで、1月の同欄への投書数がまとめられていたのだ。《最多は、3か月連続で『モーニングショー』(朝日系)が圧倒的多数の32通。31通が玉川徹氏のレギュラー復帰を強く望む声でした》(原文ママ)

『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)と言えば、2022年の年間視聴率で個人全体5.4%、世帯9.7%を記録し、朝の同時間帯で3年連続横並びトップになったことが年始にわかった。NHKを除いた民放だけでは6年連続での首位(ビデオリサーチ調べ・関東地区)。そして玉川氏は、同番組の人気コメンテーターだ。

 羽鳥氏との相性も抜群で、かつて玉川氏は、番組冒頭に取り上げられる犬や猫や鳥の可愛らしい映像へのコメントから、エンディング近くの「お天気コーナー」で、俳優・気象予報士の片岡信和氏のリードにより行うワンポイントストレッチまで出ずっぱりだった。

 もちろん、その間には、得意分野の政治経済ネタに鋭く切り込み、自身が冠の「そもそも総研」なるコーナーでは、取材先でのインタビューからスタジオでのプレゼンまで踏み込んだ解説を精力的に行っていた。

ときには、ゲストとしてやってくる専門解説者とバトルを繰り広げることも多かったし、行き過ぎた発言を後に訂正したり、視聴者に謝ったりしたことも少なくなかった。

 そんな玉川氏が『~モーニングショー』から姿を消した理由は、皆さんも御存知のとおり、安倍晋三氏の国葬に「当然これ電通、入ってますからね」と、演出に大手広告代理店が絡んでいるという事実に基づかない発言をしたからだ。2022年9月28日のことだった。

 玉川氏の謝罪コメントは今でも覚えている。「私の慢心とおごり」「テレビで発言することの責任の重さ」「事実確認こそが報道の根幹」なる文言は、氏はもちろん、生ワイドやニュース番組のMCやコメンテーターを務める者らにとっても改めて身に沁みるものだったと思われる。

 コメンテーターの末席にいる筆者も同様だった。玉川氏が飛ばしてしまった事情も理解できた。連日のように出演が続いたり、時間に追われるほど忙しかったりすると、十分な裏取りをする時間がなくなってしまう。明らかにインプットとアウトプットのバランスが崩れているのに出演する機会はまたやってきて……。

 妙に“サービス”をしてしまったり、会話の流れで行き過ぎたコメントをしてしまったりするのだ。だから、玉川氏の「原点に立ち返るべきだと考え、現場に足を運び、取材をし、事実確認をして報告するその基本にもう一度立ち返るべきだと考え」、レギュラーでのスタジオ出演を辞めるという決断を私は正しいと思った。

“玉川ロス”の声を上げる視聴者層は?

 だが、玉川氏の抜けた『~モーニングショー』に寂しさを感じる視聴者は、冒頭の投書の結果のように少なくなかったようだ。

 ネットニュースの一部には、玉川氏の降板を是とするSNSの声を拾って記事化するものもあった。謹慎が解け、新たに取材に出て、それを背負い、イレギュラーでスタジオ出演する玉川氏を歓迎しない声がゼロではないのも事実だ。

 が、それは主に“ネット世論”とも呼ばれるSNSでの声だ。そして冒頭の投書結果は、はがきである。どちらがいいとか悪いとかではなく、書き手の年齢に大きな違いがあるということは、どなたにもわかるだろう。はがきに直筆で想いを綴ってくる読者は、F3層、M3層を通り越して、F4層、M4層(65歳以上の女性、男性)が中心ではないか。新聞を宅配でとり、隅々まで読み込んでいる層でもあるし、『~モーニングショー』の放送時間に在宅している人たちでもあろう。そして世帯視聴率を支えているのも、この層なのである。

 改めて玉川氏は『~モーニングショー』で、どんな存在だったかを振り返ってみよう。

 司会の羽鳥は、困ったときには必ず玉川氏に振っていたし、時折暴走してしまう氏をユーモラスに制止しながら上手に料理していた。「困ったときの玉川さん」は、もっとも信頼する共演者だという証。何より羽鳥に“腕”があるので、バトルになったとしても玉川氏とのやりとりを不快に感じる視聴者は少なかったと思われる。特に年配の視聴者は、“大目に”見ていたのではないか。

関連記事

トピックス

高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年、第27回参議委員議員選挙で使用した日本維新の会のポスター(時事通信フォト)
《本当に許せません》維新議員の”国保逃れ”疑惑で「日本維新の会」に広がる怒りの声「身を切る改革って自分たちの身じゃなかったってこと」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《広陵高校暴力問題》いまだ校長、前監督からの謝罪はなく被害生徒の父は「同じような事件の再発」を危惧 第三者委の調査はこれからで学校側は「個別の質問には対応しない」と回答
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン