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元横綱・白鵬「100万円断髪式」、裏方スタッフからは好評も垣間見える「協会幹部との溝」

異例の大イベントに(時事通信フォト)

異例の大イベントは裏方スタッフからも好評だったという(時事通信フォト)

 1月28日に両国国技館で開催された上最多の優勝45回を誇る元横綱・白鵬の宮城野親方の「白鵬引退宮城野襲名 披露大相撲」。政財界の重鎮、大物歌手・タレントらが顔を揃える異例の大イベントとなった。

「VIPラウンジが使えるなどの特典がついた断髪式参加のチケットが100万円で売りに出され、髷にハサミを入れたうえで後日、白鵬と個別に食事ができるチケットは500万円で限定販売された。実際に購入者がいたのかは発表されていないが、ニューオータニでの着席形式の襲名披露パーティの参加費は10万円。

 その額でも希望者は引きも切らず、約900人が出席しました。断髪式は1ミリにも満たないくらいのハサミを入れるだけですが、それで100万円単位のカネが動くのだから凄まじい」(担当記者)

 断髪式の顔ぶれからは、“華麗な人脈”が垣間見えた。若手親方が言う。

「トヨタ自動車の豊田章男社長がハサミを入れていましたが、名古屋場所で宮城野部屋は手厚いサポートを受けています。部屋の宿舎はトヨタスポーツセンター内の合宿所を使わせてもらっている。今回の引退相撲の協賛企業でもトヨタは筆頭クラスで名を連ねています。“著名人が居並び、100万円単位の祝儀ばかりだったが今回の最高額は豊田氏だったようだ”といった話で持ちきり。2人の間には相当に太いパイプがある」

 所属部屋が取り仕切って祝儀を親方と力士が分け合う横綱や大関への昇進パーティと違い、引退相撲の祝儀は元力士本人の実入りになるとされる。

「とはいえ、断髪式で止めバサミを入れる師匠が祝儀の一部を持っていくことも珍しくない。断髪式後も師匠のもとで部屋付き親方としてやっていくケースがほとんどだから。しかし、白鵬の場合は師匠の間垣親方(元前頭・竹葉山)が昨年定年で再雇用となっており、逆に師匠が宮城野部屋の部屋付き親方になっている状況。そういう状況なら多少の謝礼で済むから、白鵬の実入りは歴代の横綱と比べても相当多いのでしょう」(同前)

 そんな凄まじい“カネと人脈”を披露した引退相撲だが、協会幹部の顔色は冴えないという。ベテラン記者が言う。

「史上最多の優勝回数で、ひとり横綱として大相撲を支えた時期もあった力士の引退相撲ですから、本来は一門が違っても八角理事長(元横綱・北勝海)ら協会幹部が顔を出しておかしくないが、国技館に姿を見せることはありませんでした」

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