菅直人氏(時事通信フォト)
民主党政権は増税を批判されて、2012年の総選挙で大敗。自民党が政権を奪還し、安倍氏は首相に返り咲いた。
だが、第2次安倍内閣は民主党政権時代に民主・自民・公明の3党合意で決定した消費増税の実行役を担わされることになった。
財務省との再戦は避けられない。前出の高橋氏が語る。
「財務省を中心とする霞が関による倒閣運動、妨害については安倍さんもその後、いろいろ自覚されることがあって、第2次内閣の時には、『こんなことでエネルギーを取られたらたまらない』とおっしゃっていました。『政権の中でこれをやられたらチームにならない』とも。そこで財務省を弱体化させるために、菅(義偉)官房長官と杉田(和博)官房副長官が内閣人事局で人事を司り、財務省を牽制しました」
(第2回に続く)
※週刊ポスト2023年3月3日号