国内

神戸山口組で再び中心人物が離脱 組織瓦解のきっかけになった「ボディーガード銃撃事件の遺恨」

山口組分裂抗争も7年を超えたが終焉の兆しは見えない(六代目山口組の司忍組長/時事通信フォト)

山口組分裂抗争も7年を超えたが終焉の兆しは見えない(六代目山口組の司忍組長/時事通信フォト)

 長期化する山口組分裂抗争。中心人物の離脱が相次ぎ、劣勢が報じられる神戸山口組だが、3月に入って再び中心人物の脱退が明らかになった。全国紙社会部記者が語る。

「神戸山口組の青木和重本部長が井上邦雄組長に離脱を申し出て、了承されました。井上組長も慰留したものの決意は固かったとされている。本部長という役職は組織のナンバー2である若頭の下で、“次期若頭候補”ともよばれることのある重要ポジションです」

 神戸山口組は中心人物の離脱が相次いでいる。昨年には、10月に副組長だった入江禎・宅見組組長が離脱、12月にはナンバー2の若頭である寺岡修・侠友会会長が六代目山口組に謝罪して引退と、一挙に2人の中心人物が神戸山口組を去った。これにより、2015年の山口組分裂時、六代目山口組から絶縁処分を受けた「分裂の首謀者」たちは全員袂を分かつことになった。昨年の2人の離脱・引退は“ある一件”が背景にあると見られている。

「昨年、神戸山口組や池田組(2020年7月、神戸山口組を離脱)、絆會(旧・任侠山口組)ら反六代目山口組の組織が同盟を組もうという動きがあった。いずれも元々は神戸山口組の組織なのですが、神戸山口組と絆會には浅からぬ遺恨がある。絆會の織田絆誠会長は神戸山口組を離脱する際に記者会見を開き、井上組長を公然と批判。その後、神戸山口組は織田会長を狙ってヒットマンを差し向け、ボディガードを射殺している。

 同盟を組む以上、過去は水に流さないといけない。入江副組長は水面下で交渉を続け、昨年9月のボディガードの命日に神戸山口組の幹部2人を供養に参列させた。すると、そのことを知らされていなかった井上組長が“身体を張って襲撃した組員を何だと思っているんだ”と参列した2人に激怒したといわれている。この一件で井上組長と口論になった入江副組長は離脱。入江副組長の離脱を受け、寺岡若頭は神戸山口組の解散を井上組長に進言したものの受け入れられなかったため引退を決意したといわれています」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン