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富士山ハザードマップをもとに避難計画改定予定 噴火に備える「除灰カート」「避難シェルター」の取り組み

吉本さんが所属する山梨県富士山科学研究所では、富士山の模型で噴火時のリスクを啓蒙している

吉本充宏さんが所属する山梨県富士山科学研究所では、富士山の模型で噴火時のリスクを啓蒙している(撮影/惠原祐二)

 1707年の宝永大噴火以来、不気味な沈黙を守る富士山。その偉容を仰ぎ見るとつい忘れがちだが、いつ噴火してもおかしくない活火山である。

 富士山火山防災対策協議会は一昨年、17年ぶりに「富士山ハザードマップ」を改定し、大きな噴石や溶岩流、火山灰などの影響が及ぶ恐れのある範囲を示した。

 溶岩流の最大噴出量は従来想定の約2倍に修正され、溶岩流が到達する恐れのある地域は静岡、山梨、神奈川の3県27市町村に増加した。さらに3月末にはこのマップをもとに噴火に備えた避難の基本計画が改定される予定だ。

 マップ改定に深く関わった山梨県富士山科学研究所の吉本充宏さんが言う。

「全員が高台に逃げる津波と違って、火山は居住地によって避難方法が異なります。今後、自治体が避難の基本計画を各地域の住民向けに落とし込む作業が重要になります」

山梨県富士山科学研究所

山梨県富士山科学研究所 (撮影/惠原祐二)

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