ラーズ・ヌートバー(時事通信フォト)
ササキを連れて帰りたい
デスクD:こうなると、パドレスと早々に話をつけて来日したダルビッシュ(有、36)が気の毒にも思えてくるよな。メジャー組で唯一、宮崎の強化合宿に初日から参加して、事実上の主将としてチームを盛り立てる存在だった。でも、WBCが開幕すると主役が大谷に移ってしまった。今やほかの選手は大谷にベッタリに見える。
記者B:それがそうでもないんですよ。「WBC使用球」の扱いに苦しんでいた投手が多かったのですが、ダルビッシュから助言を受けてみるみる改善した。投手陣はみんな“ダル信者”です。1次ラウンドで成績不振の選手に向けて、「野球なんて気にしても仕方ない。人生のほうが大事」とコメントしたことも、代表メンバーの励みになっています。人間的にも尊敬されていますし、先生みたいな存在ですね。
記者C:特にオリックス・山本(由伸、24)は、ダルビッシュの信奉者のよう。大阪ドームでの強化試合の時も山本が行きつけの高級焼肉店にダルビッシュを招待したらしいですし、1次ラウンド中もベンチで隣に座っていることが多かった。投球術やメジャーの情報などを聞いていたんだと思いますね。
在阪デスクA:山本は今年のオフにポスティングでメジャー挑戦が濃厚だしな。オリックスも流出を覚悟しているはず。侍ジャパンの試合にはネット裏にメジャーのスカウトだけじゃなく、GMクラスや代理人の姿も見える。そんななか評価を上げた筆頭が山本で、ドジャースのスカウトは宮崎の強化合宿まで足を運んでいた。メジャー挑戦となれば、複数球団の争奪戦になることは間違いないだろう。