「慣例」が成り立たない
前出の若手親方が懸念する通り、このままでは番付編成が危機的な状況に陥る可能性があるのだ。ベテラン記者はこう言う。
「来場所で貴景勝が大関から陥落し、出場した照ノ富士が再起できなくて引退となった場合、横綱も大関も不在になってしまう。戦後、1場所15日制になって以降で横綱・大関が3人以下になったのは21場所(先場所からの1横綱1大関の2場所含む)だが、これまでは大関や横綱候補が控えていた。今の状況はそれ以上に危機的です。番付は大関以上に2人、大関は東西に必要というのが慣例とされています。だから今場所は照ノ富士が『東の横綱大関』、貴景勝が『西の大関』となっているのですが、大関以上が1人になったらそれも成り立たない」
大相撲は、一体どうなっていくのだろうか。