ライフ

エステティックサービスの解約・返金相談急増 その施術本当に必要?

悩み事は早めに相談(AC)

悩み事は早めに相談(AC)

※本記事は、ヒフコNEWSからの転載記事です。

 美容関連の契約をめぐるトラブルを聞いたことがある人もいるかもしれない。ここでは契約前に慎重になることの大切さを知るためのヒントになりそうな、愛知県のエステティックサービスでの解約、返金相談についての報告があったのでお伝えする。トラブルが多発しているという。

 昨年11月30日、愛知県は22年度上半期の消費生活相談概要を公表。SNS関連の相談が増加したほか、エステティックサービスの解約や返金についての相談が前年同期の2.7倍(566件)に急増したとしている。

 中でも、30歳未満の若者からの相談が全体の65%を占め、前年同期の137件から368件へと増えている。

 具体的には「通い放題のエステ脱毛の中途解約を申し出たが、既に施術した分で有償の施術回数に達しており、以降は無償のサービスのため返金はないと言われた。契約期間がまだ残っているのに返金がないのは納得できない」などだ。

 エステ脱毛のトラブルは年々増えており、女性だけではなく男性の相談者も増加している。また、男性は部分脱毛を申し出る女性と異なり、全身脱毛を求める傾向がある。そのため、平均契約購入金額を見ると、10~20代男性の平均金額は女性よりも約18万円高い約52万円となっている。

 愛知県に限らず、昨年、全国の消費生活センターに寄せられた18歳、19歳の相談件数は約5100件にのぼる。成人年齢が引き下げられたことで、18歳から親の同意なしにローンを組んだり、クレジットカードを作れるようになったりして、未成年取消権が使えなくなったことで、新成人が狙われるケースが相次いでいるようだ。

 ツイッターなど、SNSでもエステや脱毛関連の広告が多く、被害を嘆く声は多い。

「SNS上で、初回割引されている美容クリームの広告を見て注文した。 1回目の受取後すぐに2回目が届き、料金を請求された」など「初回割引」「無料」「お試し」などの謳い文句に誘われて注文。その後トラブルに発展するケースが後を絶たない。

 SNS上で注文する際は、初回以降の発送についても問い合わせるなどして明確にしてから発注したい。

 また、対面の際、「今日契約すればお得です」などと煽られ、その場で契約をする若者が増えているが、少しでも不安に感じた場合は、すぐに退席するなどその場を離れることでトラブルを未然に防ぎたい。

 そもそも、その施術は本当に必要なのか。本当に大丈夫なのか。

 エステティックサービスに限らず、美容医療全般において、契約を交わす前に、今一度確認すべき項目を厚生労働省が発表した。

1、使用する薬などがどのようなものか、自分でも説明できるか。
2、効果だけでなく、リスクや副作用などについても知り、納得したか。
3、ほかの方法や選択肢の説明も受け、自分で選択したか。
4、その美容医療は「今すぐ」必要か、最後にもう一度確認する。

 エステ契約の場合、特定商取引法に基づき契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリングオフができる。お困りの際は、消費者ホットライン188(いやや!)に電話をかけて早めに相談したい。

参考文献
消費者ホットライン188(いやや!)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04978.html

【プロフィール】
山田千穂/2013年から週刊誌の記者として、芸能、事件、健康、美容など幅広いテーマを担当。元保育園栄養士で2児の母。子供の食事、妊婦の栄養を得意とする。妊娠で18キロ太るも、産後2ヶ月で-18キロ、ウエスト58センチに。現在もキープ中。

ヒフコNEWS

ヒフコNEWSは、国内外の美容医療に関する最新ニュースをお届けするサイトです。美容医療に関連するニュースを中立的な立場から提供しています。それらのニュースにはポジティブな話題もネガティブな話題もありますが、それらは必ずしも美容医療分野全体を反映しているわけではありません。当サイトの目標は、豊富な情報を提供し、個人が美容医療に関して適切な判断を下せるように支援することです。また、当サイトが美容医療の利用を勧めることはありません。

関連キーワード

トピックス

「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
本格的に中国進出をめざすならば…(時事通信フォト)
《年内結婚報道》橋本環奈と中川大志の「結婚生活」に立ちはだかる“1万kmの距離” 2人の異なる“海外進出の希望先”
週刊ポスト
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
錦織圭とユニクロの関係はどうなるか(写真/共同通信社)
「ご本人からの誠意ある謝罪があった」“ユニクロ不倫”錦織圭、ファーストリテイリング広報担当が明かしたスポンサー契約継続の理由
週刊ポスト
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
岐阜の「池田温泉旅館 たち川」が突然の閉鎖、事業者が夜逃げした(左は旅館のInstagramより)
【スクープ】岐阜県の名所・池田温泉の人気旅館が突然の閉鎖 町が運営委託した事業者が“夜逃げ”していた! 町長からは228万円の督促状、従業員が告発する「オーナーの計画」 給料も未払いに
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
止まらない「オンカジドミノ退社」フジテレビ社内で話題を呼ぶ
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン