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松坂慶子、朝ドラ『らんまん』で祖母役熱演 役者人生55年で磨いた、涙を誘う“怒る演技”

視聴者の注目を集める松坂慶子の「怒る演技」(時事通信フォト)

視聴者の注目を集める松坂慶子の「怒る演技」(時事通信フォト)

 4月に始まったNHK連続テレビ小説『らんまん』。高知県を舞台に、変わり者で知られた植物学者・牧野富太郎の人生を描いた作品で、主人公・槙野万太郎を神木隆之介(29)が演じる。個性豊かな出演者のなかで抜群の存在感を放つのが、万太郎の祖母・タキ役の松坂慶子(70)だ。視聴者の注目を集めるのが、松坂の「怒る演技」である。

「おまん、それでも峰屋の当主かね!」

 4月5日に放送された第3話では、勝手に裏山に向かい皆を心配させた万太郎にこうカミナリを落とした。大女優の迫力の演技に、朝から背筋が伸びた視聴者も多かったのではないか。松坂演じるタキは、万太郎の母・ヒサ(広末涼子)亡き後、孫を造り酒屋の跡取りとして厳しく育て上げるという役どころ。自由奔放な万太郎に対してたびたび怒声を浴びせるシーンがある。

『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版刊)の著者で朝ドラウォッチャーの田幸和歌子氏は松坂の演技をこう語る。

「松坂さんのおおらかさや品の良さは、裕福な造り酒屋である峰屋の家柄に説得力を持たせています。また厳しさのなかに、夫を亡くしても酒屋を守る孤独を感じさせる。物語序盤の“光と影”を見事に演じ切っている」

『ゲゲゲの女房』の演技に「衝撃を受けた」

 松坂の女優としての魅力を映画ライターの増當竜也氏はこう評する。

「中学生3年生の時にデビューした大ベテランにもかかわらず、60代以降もどんな役柄でも引き受けて、毎回その役に“憑依”するところです。『火垂るの墓』で演じた非情な親戚役は鬼気迫っており、撮影中に子役が本気で泣き出してしまったそうです。一度お会いしたことがありますが、普段は本当にほんわかされた方で、人間性も素晴らしい」

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