パ・リーグのほうが合っている?

 小林は昨季、先発29試合で14勝15敗。チームが68勝72敗3分と負け越しており、小林スタメン時の成績が格段に悪いわけではないが、小林を使って勝っているわけでもない。

「打力の期待できない小林は守りでアピールする以外ないですが、近年は大城がキャッチング技術などを大幅に向上させている。数年前までは守りでは小林が優勢という評価もありましたが、今はそんな声も少なくなりました」

 小林は2019年オフに巨人と4年契約を結んだ。今オフ、その契約が切れる。

「このまま打力の向上が見られず、守りの面でも貢献できなければ、シーズン終了後のトレードもあり得ます。ましてや、巨人は先発も中継ぎも不足しており、1人でも多くの投手が欲しい。そもそも小林はセ・リーグよりパ・リーグのほうが合っているのではないか。指名打者制度のあるパ・リーグなら、1割台の打率でもレギュラーになれる。

 ソフトバンクの甲斐拓也は昨年1割8分ですし、今までシーズン2割5分を超えたことは一度しかない。西武、ソフトバンク、楽天、ロッテでプレーした細川亨はシーズン2桁本塁打を3度記録していますが、1割台のシーズンがほとんどで、通算打率2割0分3厘でした。打力が弱く、試合の終盤に代打を送られるので、規定打席到達は2回しかありません。それでも、19年間も現役を続けられた。4球団ともDH制のあるパ・リーグだったからだと思います。小林が1年でも選手生命を伸ばしたいのであれば、パ・リーグに移籍したほうが良いような気はしますが……」

 4年契約の最終年、小林は野球人生の正念場に立たされているようだ。

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