昨年秋には、自ら5回目の接種に臨んだ岸田首相。6回目接種は報じられていない(共同通信社)

昨年秋には、自ら5回目の接種に臨んだ岸田首相。6回目接種は報じられていない(共同通信社)

接種回数が増すと罹りやすくなる

 コロナワクチンについては副反応だけでなく、前述の通り変異株に対しての効力低下や、「免疫力を低下させる」「接種回数が増すごとに罹りやすくなる」といった研究結果も報告されている。アメリカの疾病対策予防センターの研究員による調査で、接種回数が2回、3回、4回と増えるごとに33%、38%、41%と感染率が高くなることが判明した。室井さんが続ける。

「コロナウイルスにワクチンがくっつくことで、かえってウイルスの白血球への侵入を促してしまう『抗体依存性感染増強(ADE)』という現象が起こることもかねてより指摘されています」

 海外でも、効果と副反応を天秤にかけて、ワクチン接種の方針が決められているが、日本とは少し状況が異なるようだ。

「欧米でもWHOの推奨に沿って、基礎疾患のある人や高齢者に関しては、基本半年から1年のスパンでワクチンを打ちましょうと言っています。しかし、日本ほど広く周知しているわけではない。また、一部の国では重症化リスクが低い若者については“接種不要”という方針を打ち出しています」(村上さん)

 副反応による健康被害や後遺症について「事例の収集を続けていく」とかわし続け、一方で、接種対象者に「引き続き接種を検討するよう周知していく」との方針を示す日本政府の“推進”ぶりとはたしかに異なる対応だろう。

接種率低下と感染者増加に関連なし

 5類に移行して以来、コロナ感染者数が増加していることについて、追加接種を受ける人が少ないからではないかという声もあるが、室井さんはこう話す。

「行動制限が解除され、マスクをする人も徐々に減ってきているので、感染者数が増えるのは極めて自然なことです。いま、ワクチンは重症化予防のためのものになっているので、接種率が低いこととはあまり関係がないでしょう」

 村上さんによれば、コロナはインフルエンザに比べて3倍ほども感染しやすいという。

「インフルエンザは急激な全身症状が特徴で、すぐに具合が悪くなって外出しなくなるので、ほかの人に感染させにくいのです。ところがコロナは3日間ぐらい潜伏期間があって、3割ぐらいが無症状。しかも症状が出る前に感染力のピークがあるので、感染が広がりやすい。非常に厄介で、行動がこれだけ自由になれば、感染リスクは当然上がります」(村上さん・以下同)

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