番組MCを務めるバカリズム
「(演出の)加藤(智章)が作家さんと企画のブレストをしていく中で、バカリズムさんとぜひお仕事をしたいという熱から生まれた番組なんです。“バカせまい歴史”を掘ることって、バカリズムさんのネタ作りとかオモシロの構築とシンクロするんじゃないかと考えました。
加藤は、一言でいうとスゴくバランスのいいディレクターです。企画の発案や構築もできますし、出演者さんに寄り添って番組を作ることもできる。『細かすぎて伝わらないモノマネ』や『関ジャニ∞クロニクル』などの番組でプロデュース業務も経験しています。
情報も大事、演者さんと向き合うのも大事、VTRのクオリティも大事というこの番組で一番力を発揮する演出家なんじゃないかと思います」
「本当は『カノッサの屈辱』のように深夜で続けるほうがカッコいいのかもしれない」
『私のバカせまい史』は2022年に3回のパイロット版が放送(2回目の特番がギャラクシー賞を受賞)され、同年、深夜枠「水曜RISE!」で6回限定でレギュラー化した。そして「バカせまい」マニアックな題材を扱う番組にもかかわらず、今年4月、まさかのゴールデンタイムでレギュラー化された。
「バカリズムさんもおっしゃっていましたが、本当は昔の『カノッサの屈辱』のように、お笑いを深くストイックに織り込める深夜の時間で続けていくほうがこの番組にフィットするだろうし、カッコいいのかもしれない。社内でも意見が割れたみたいです。
かつてのフジテレビなら、王道のバラエティはゴールデンでやって、ちょっと斜めに入ったチャレンジングな番組が後ろにあるっていう図式だった気がするんですが、今の深夜番組は相当限られた予算の中で作らなければいけない。この番組のVTRの規模とかリサーチのカロリーを考えると、深夜枠ではマン振りでは作れない。だから、ゴールデンというステージで、どこまでブレずにやれるのか? どれくらい視聴者の反響があるのか? それを楽しみに挑戦していきたいと考えました」