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《名物企画》浅草の洋食店・大宮勝雄シェフがフジ『ザ・ノンフィクション』に「今後の取材はお断りした」理由

下町・浅草育ちの「レストラン大宮」大宮勝雄オーナー・シェフ

下町・浅草育ちの「レストラン大宮」大宮勝雄オーナー・シェフ

 下町・浅草に本店を構える、洋食の名店「レストラン大宮」。オーナーシェフとして厨房に立つのは、かつて『料理の鉄人』にも出演した洋食の巨匠、大宮勝雄さん(73)。近年では、『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)の人気シリーズ「新・上京物語」で、調理師を志す若者の育成に取り組む姿でも話題を呼んだ。

 夢や希望を抱いて上京してきた料理人の卵たちが経験する、仕事を覚える喜び、料理を作る楽しさ、そして現実の壁。そんな彼らをときに励まし、ときに厳しく指導してきた大宮シェフは、どのような思いで若者たちを見守ってきたのだろうか。とかく、堪え性がないと言われがちな「イマドキの若者」を受け入れ、育てる難しさや苦労についても語ってもらった。だが、大宮シェフから返ってきたのは、意外な言葉だった。【前後編の前編。後編を読む

 * * *
──洋食の名店「レストラン大宮」への密着取材とあって、『ザ・ノンフィクション』の「新・上京物語」シリーズは、毎回話題になっています。お客さんの反響などはいかがですか?

「やっぱり、大きいですよね。放送から半年以上経った今でも、番組を観て来ましたというお客さんが全国からいらっしゃいます。ウチのような小さな店では、反響が大きすぎて困るなんて言っていられない。店の宣伝になるのなら、基本的にどんな取材でも受けますし、受けた以上は面倒くさがらずにきっちり対応するのが僕の考え。各種媒体で顔を見せて露出していくのも、僕の仕事だと思っています。ただ、『ノンフィクション』に関しては、今後の取材はお断りすることにしました」

──毎年、同番組の“春の風物詩”となっていたのが、大宮シェフの出演する「新・上京物語」でした。それは、どのようなお考えからでしょうか。

「ウチがあの番組に出たのは、2021年の春の放送が1回目。取材自体は、その前の年から入っていました。それからシリーズ化して、3年目となる今年が3回目(各回前後編)。1年目と2年目はよかったんです。お店やスタッフのことを、俯瞰的に撮っていただいていました。それが、3年目からディレクターさんが替わり、ある種、番組側が描いたシナリオに誘導するようになってしまった」

──今春に「新・上京物語2023前編~二十歳 夢の迷い道~」、「後編 ~二十歳の決断~」が放送されました。特に後編では、お店の若手スタッフが悩み、挫折していく姿がフィーチャーされているように感じました。

「暗く、ネガティブな内容ばかりになっていましたね。明るく、ポジティブな部分もちゃんと撮っているんですよ。しかし、放送を観たら、若い子が一生懸命がんばっている場面は使わず、辞めていく子ばかりにスポットが当たっていた」

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