2002年、入籍会見で報道陣に公開された妻とのツーショット
「トークランキングの1位は番組全体の大オチとなるので、よほどの信頼がなければ任せられません。どんなバトンでも、勝俣さんに渡せばなんとかゴールまで運んでくれる。彼が『企画成立屋』と呼ばれるゆえんです」(制作会社スタッフ)
ダウンタウンのブレーンとして知られる放送作家・高須光聖氏も以前、「ラジオ番組で新番組のキャスティングを考えるとき、『とりあえず、かっちゃんを入れとくか』ってなる。いろんなことを理解してやってくれるから、いてくれると助かる」と、アベレージの高いパフォーマンスをベタ褒めしていた。
ナインティナインの岡村隆史は「お前ら全員、かっちゃんのリアクションを見ろ!」と、かつて『めちゃイケ』(フジテレビ系)の総合演出家から叱責を受けたこともあるという。
「ゲームコーナーで氷水に落とされたとき、めちゃイケメンバーが“おもしろい落ち方”や“必死に耐えて落ちないこと”ばかりに気を取られているなか、ゲストの勝俣さんは落ちたあとにブルブルッと震えて、寒さをアピールしていました。ただの水ではなく、氷水を張った制作サイドの意図を彼だけが的確に理解し、求められるリアクションをして見せたのです」(同前)
勝俣が制作側から重宝される理由のひとつには、「ボーダーレスなポジションと人脈」もあるだろう。勝俣とほぼ同世代でキャリアも近い東野幸治は、Web配信の対談番組で「かっちゃんだけですよ! とんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンの番組にコンスタントに呼ばれているのは!」と、力説していた。
「勝俣さんもかつては『とんねるずとダウンタウン、どっちを取るんだ!?』といった詰問を、局の偉い人から何度も受けたことがあったそうです。本人も『何回も潰されそうになった。大きな事務所じゃなかったのがよかった』と自嘲気味に語っていました」(前出・テレビ局関係者)
無闇な上昇志向や裏表の顔を持つタイプだったなら、本当に潰されていたかもしれない。しかし、他意も害心もなく、暗黙のルールもとぼけてしれっと踏み越えるような、短パン男・勝俣の「無邪気な図太さ」が「敵を作らないポジション」に繋がっているように思える。