国内

【2024年の創価学会】どうなる“ポスト池田大作” キーパーソンは家族葬に参列した「女性部長」か

創価学会はどこへ向かうのか、宗教学者の島田裕巳氏(右)と『宗教問題』編集長の小川寛大氏が語り合う

創価学会はどこへ向かうのか、宗教学者の島田裕巳氏(右)と『宗教問題』編集長の小川寛大氏が語り合う

 昨年11月、創価学会の池田大作・名誉会長が世を去った。巨大宗教組織を育て上げた池田氏が不在となった創価学会はどこへ向かうのか。注目される、「後継者」の存在は──。宗教学者の島田裕巳氏と『宗教問題』編集長の小川寛大氏が語り合った。【前後編の前編】

小川:早速影響が現われ始めていますね。創価学会が支持母体の公明党は、国際共同開発した防衛装備品の第三国輸出について以前は容認する立場を示していましたが、昨年12月頃から慎重な姿勢に急転しました。

島田:ここ10数年は表舞台に姿を見せていなかったとはいえ、公明党の創設者である池田氏は組織的にも精神的にも支柱であり続けてきました。池田氏の死によって、大きな方針の決定に混乱が生じているのではないか。

小川:腹の内はわかりませんが、確かに池田氏は対外的には平和の使者で憲法改正に反対の立場でしたね。現在の公明党内には、中国の脅威を感じる「現実派」と昔ながらの「平和路線派」がいます。後者が「池田先生が掲げた平和の党の遺志を引き継ぐ」と声を大きくしているという話もある。だから慎重論に転じたのかもしれません。

家族葬に参列した女性部長

島田:そうした混乱もあってか、今後、創価学会は分裂に追い込まれると報じているメディアもありますね。ただ、私はそうは思いません。新宗教の分裂は、カリスマ的な支部長が支部ごと率いて分派するケースが多いですが、創価学会は支部の力が弱く、力のある支部長も見当たりません。

小川:私も同じ意見です。もともと池田氏自身がナンバー2を嫌い、後継者になり得る人材を潰してきたとも言われます。

島田:たとえば天理教の場合、各教会は独立採算が原則のため分裂があり得る。でも創価学会は聖教新聞の購読料や“財務”と呼ばれるお布施はすべて本部に入ります。各支部に財源がないことも組織が分裂しない要因です。

小川:ただし、分裂はしなくとも縮小は避けられません。ただでさえ近年の創価学会は、会員の減少と高齢化が進んでいましたが、そんななか池田氏が亡くなった。彼の死を悼んでいる学会員の数は非常に多い。組織の縮小がさらに加速することは間違いないでしょう。

島田:「ポスト池田大作」についてはどう考えていますか。池田氏の長男・博正氏(主任副会長)が担がれるのでは、との報道もありましたが、創価学会は世襲ではありません。博正氏は非常に真面目な印象ですが、ポスト池田にはなり得ないと思っています。

関連記事

トピックス

本格的に中国進出をめざすならば…(時事通信フォト)
《年内結婚報道》橋本環奈と中川大志の「結婚生活」に立ちはだかる“1万kmの距離” 2人の異なる“海外進出の希望先”
週刊ポスト
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
錦織圭とユニクロの関係はどうなるか(写真/共同通信社)
「ご本人からの誠意ある謝罪があった」“ユニクロ不倫”錦織圭、ファーストリテイリング広報担当が明かしたスポンサー契約継続の理由
週刊ポスト
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
岐阜の「池田温泉旅館 たち川」が突然の閉鎖、事業者が夜逃げした(左は旅館のInstagramより)
【スクープ】岐阜県の名所・池田温泉の人気旅館が突然の閉鎖 町が運営委託した事業者が“夜逃げ”していた! 町長からは228万円の督促状、従業員が告発する「オーナーの計画」 給料も未払いに
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
止まらない「オンカジドミノ退社」フジテレビ社内で話題を呼ぶ
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン