11日目は西花道の横の溜席に話題の「着物美人」が姿を見せた
取組を見やすい「正面」がいちばん不人気!?
中継画面に映り込む面々は、一体どうやってチケットを入手しているのだろうか。茶屋関係者に聞いてみた。
「土俵回りの溜席は協会に寄付をした維持員席、昔から好角家が15日間通しで持っている席、そして相撲協会がネットなどで販売している席に分かれます。
タレントさんなどが座っている席は、古くから15日間を通しで持っている人が招待していることが多い。蝶花楼桃花さんが座っていた席は落語家を贔屓にしている経営者の方が持っていると聞きます。2日目には同じ席に上方落語の桂雀々さんが座っていました」
長くこの業界にかかわってきた人たちが押さえている席も多いというのだ。
「溜席は座布団1枚で1万5000円ほどのチケットになり、15日間通しだと22万円ほど。買えない額ではないが、いわゆる“既得権”が優先される仕組み。好角家や相撲部屋が持っているぶんが広く一般に出回ることはない。持ち主が使わないチケットは茶屋が預かって転売していく。
以前は、溜席は飲食ができないというので人気がなかったが、最近はテレビの画質がよくなって、“映りたい”ということで人気がある。中継の都合でライトアップされている向正面が一番人気で、あとは東西の花道近く、控え力士の近くが人気ですね。向正面は行司がいて相撲は見にくい。観戦には正面の溜席がいいのですが、一番人気がないですね」(前出・茶屋関係者)
相撲観戦に来ているというより、テレビに映りたくて来ている人もいるようだ。協会関係者はこう話す。
「もちろん、本当に相撲が好きで国技館に来るタレントや女優も少なくないですよ。代表例は女優の川口春奈さんですね。翔猿のファンだそうですが、帽子を深くかぶってテレビに映らないマス席で観戦しています。交際中の矢地祐介さんと一緒のこともあります」
初場所は協会のチケットは完売しており、15日間満員御礼の予定。向正面の溜席を手に入れるのは至難の業だ。とはいえ、タレントであればNHKの大相撲中継に映ることも“営業”のひとつなのかもしれない。
観戦に訪れていた話題の「着物美人」にも、テレビ画面に映りたい気持ちがあるのかを聞いてみると、こう答えた。
「たまたま持っている席に座っているだけですね。(画面に映るかは関係なく)相撲観戦には着物姿が一番相応しいと思っています。西花道を勝って引き上げてくる力士に拍手を送るのがいちばんの楽しみですね。13日目と千秋楽も花道横のマス席で応援する予定です」
優勝争いは最終盤までもつれているが、土俵下も千秋楽まで目が離せないことになりそうだ。
