ストッパー・大勢
ケガの当日に「決起集会」
そこで新・守護神候補に挙がるのが、かつてのエース・菅野智之(34)だ。阿部監督が1月1日付のスポーツ報知で、ストッパー候補に「智之の可能性もゼロじゃない」と言及していた。その構想が、大勢の離脱によって早くも現実味を帯びてきたのだ。
昨季、菅野は自身ワーストの14先発4勝8敗に終わり、3月29日の開幕投手の座は新エース・戸郷翔征(23)に譲った。春季キャンプ初日からブルペンに入り、第一クール最終日の14日に50球を投げ込む急ピッチの調整は、15勝、150イニング登板の高い目標を掲げた決意の裏返しだった。
「大勢がケガをした2月4日、後輩の投手陣に声をかけて宮崎市内の焼き肉店で決起集会を行なった。ドラフト1位右腕の西舘勇陽(21・中央大)、2位の左腕・森田駿哉(27・ホンダ鈴鹿)ら新人投手に加え、ケガの影響を様子見していた大勢も参加したそうです」(前出・番記者)
そのドラ1右腕の西舘について、阿部監督は前述のスポーツ報知でストッパー候補に挙げていたが、キャンプ初日には「先発でいくよ」と明言した。ある巨人OBが言う。
「巨人はリリーフだけでなく先発の頭数も足りていないので、ローテーションの構想は開幕投手の戸郷、昨季チーム2位の10勝をあげた山崎伊織(25)、そして菅野までが確定とされ、次いで西舘の名が挙がる。そうしたなかでストッパー・大勢の計算が立たないなら、新人で未知数な西舘よりも、制球力があり三振が奪える菅野ということになるのでは。最終回を任せるには経験や実績も必要ですからね」