鈴木さん(中央)とは映画『ラブ★コン』からのつきあい(左写真は鈴木さんのインスタグラムより)
おさむさんの最後の作品だから
『ごくせん』(2002〜2008年)、『ドラゴン桜』(2005年)、『ラブ★コン』(2006年)と数々の人気作品で“好青年”として活躍してきた小池のデビューは2001年。15才でジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞した後、ウエンツ瑛士と音楽デュオ・WaTを結成し、NHK紅白歌合戦に出場も果たしつつ、俳優としてのキャリアも着実に積み、2016年には第42回菊田一夫演劇賞を受賞している。
「ドラマでは正統派イケメン役が多い小池さんですが、舞台では『魔界転生』で天草四郎、『西遊記』で三蔵法師を演じたり、時代劇の『佐武と市捕物控』で若い岡っ引きとして猛ダッシュで事件を追ったりと、実は変わった役も好演しています。現場取材したときも、懸命に練習して、共演の遠藤憲一さんに食らいついていたのが印象的でした」(ペリーさん)
テレビで見せる姿とは違う、漢気あふれる存在感はかねて知られていた。
「とりわけ演技に対しての真摯さは群を抜いてすごい。作品や役柄について事前に調べ、自分なりの解釈をまとめておき、いざ稽古や撮影が始まると周囲の意見を取り入れて柔軟に変えていく。強さとしなやかさを併せ持った希有な俳優です。
だからこそ今回のマサトのような“救いようのない男”も毎回、“ここまでやって大丈夫!?”とこちらがヒヤヒヤするほどきっちり演じてしまうのだと思います」(芸能関係者)
業界関係者をも改めて驚かせる怪演ぶりだが、オファーした鈴木さんは「この役は小池くんにしかできなかった」と確信を持っていた。
「小池くんとは、『ラブ★コン』からの縁。『ラブ★コン』はぼくが初めて脚本を手がけて、小池くんにとっても初めての主演を務めたお互いに思い入れの強い作品です。青春コメディーでのイケメン高校生という役柄でしたが、“背が低い”というコンプレックスについてとてもリアルに演じてくれた。その後もいろいろな役にチャレンジして、本当にいい俳優になった」(鈴木さん・以下同)
その実力に惚れ込んだ鈴木さんは以降も『奪い愛、夏』(2019年)でフィアンセを女上司に取られて嫉妬にかられていく役や、小出恵介の復帰作『酒癖50』(2021年)に小出の親友役としてキャスティングしてきた。
「特に『酒癖50』はドラマの内容もハードだったから多くの俳優さんに断られる中、小池くんは“小出くんとは『ごくせん』時代からの友達だから”と二つ返事でOKしてくれた。うれしかったですね」
