体当たり演技が話題。(写真は『離婚しない男』公式Xより)
小池の演技力と“漢気”に全幅の信頼を置き、数々の難しいオファーをしてきた鈴木さんだが、今回は躊躇もしたという。
「マサトは変態だけど、綾香をあれだけ惚れさせてしまうんだから、絶対的にかっこいいことが第一条件。だから小池くんにお願いしたかったけれど私生活で小さなお子さんがいる小池くんにとって、マサトはあまりにも倫理観がなさすぎるし(苦笑)、断られても仕方がないと思っていたんです。だけど小池くんは『おさむさんの最後の作品だから、何でもやります』と引き受けてくれた。
しかもいざ撮影が始まると、演技の迫力はもちろん、共演者に『一見くだらなく思えるけど、台本のせりふには全部意味があるから』って解説して“おさむワールド”の案内人として現場のムードも高めてくれる」
特に鈴木さんを驚かせたのは、篠田との初めての共演シーンでの一幕だった。
「普通、初共演の日はお互い探り探り演じていくことも多いんですが、小池くんは純度100%で役のマサトとして篠田さんを迎え入れて、全身全霊、フルスロットでぶつかっていった。濡れ場も多い綾香という役に、篠田さんが相当な覚悟をもって臨んでいることを知った小池くんの振る舞いで篠田さんもすっと綾香になりきることができたのだと思います」
熱いハートに希有な気遣いを持った小池の活躍の場は、今後も広がっていくだろう。
「デビュー当時からほとんど変わらない二枚目な外見でコメディーも悲哀も演じられる幅の広さを持った小池さんなら、高校生役もサイコパスの殺人鬼役もうまそうで、期待が高まります。だけどいま、いちばん見てみたいのはほのぼのしたホームドラマ。あんなお父さんがいたら素敵じゃないですか?」(ペリーさん)
高くなった期待のハードルを軽々と越えて、私たちを驚かせるだろう小池から今後も目が離せない。
※女性セブン2024年3月14日号
映画『ラブ★コン』(時事通信フォト)