芸能

【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」

20204年5月に足を止めた氷川きよし

5月上旬、買い物帰りの氷川に声をかけると、何か言いたげに足を止めたが…

 デビュー以来、アイドル的人気を誇った演歌界のプリンスがついに決断を下した。一部では、“独立の障壁”ともいわれた大金を工面してまで、氷川きよし(46才)がこだわったのは「自分らしく」あること。約500日におよぶ休養と沈黙の背景を詳報する。

 都内の高級住宅街に、打ちっぱなしのコンクリートに囲まれた美術館のような邸宅がたたずんでいる。屋上にハーブの木が生い茂り、夏にはレモンやグレープフルーツが実をつける風雅な屋敷の主はKIINAこと氷川きよし。約1年半の休業を経て、今年4月下旬に事務所独立と歌手活動の再開を発表した“演歌界のプリンス”である。

 氷川が前所属事務所「長良プロダクション」の援助を受けて地上2階・地下2階建ての瀟洒な御殿を建てたのはいまから約10年前。当時、氷川が取得した土地には3億4496万円の抵当権が設定されていた。

「延床面積は約600平方メートル。著名な建築家が設計を手掛け、地下に最新の音響装置を備えたスタジオもある大豪邸です。登記簿上の元の債権者は前事務所で、同社が氷川さんに大金を貸したのは長年にわたる功績と同社への貢献をねぎらってのこと。2012年に不慮の事故で亡くなった先代会長の長良じゅん氏の強い意向があったともいわれています」(芸能関係者)

 2022年1月に《自分を見つめなおし、リフレッシュする時間をつくりたい》とコメントした氷川は、翌年から無期限の活動休止に入ったが、その後も前事務所のバックアップは続いた。

「当初、休業はあくまでも音楽活動の休止のみで、ほかの活動については長良プロがサポートを続けていくということでした。ところが、その後、氷川さんが表舞台に出てくることはなく、復帰の時期も未定のまま。一方で早い段階から独立の意思は固まっていたようで、氷川さんは個人事務所『KIIZNA(キズナ)』の設立に向けた準備を進めつつ、弁護士を立てた上で前事務所との話し合いを続けていました」(前出・芸能関係者)

 ネックとなったのは自宅に設定された抵当権だ。前事務所に借りた形の3億円超を返済することが退所条件のひとつだったとみられるが、仕事を休んでいる氷川にとっては簡単に用意できる額ではなかった。

「一時は自宅を売却するという噂も流れましたが、最悪の事態は免れたようです。最終的に抵当権が抹消されたのは退所2日前の3月29日。書類上はほぼ同額を銀行に借り換えたことになっているうえ、ファンクラブの移行がまだ済んでいないことからも最後まで目まぐるしいやり取りが続いていたことがうかがえます」(前出・芸能関係者)

 デビュー以来24年間所属した事務所を退所した氷川は、同社のホームページに《右も左もわからないデビュー当時からお仕事のチャンスや、ご指導を頂き、支えて頂いた、株式会社長良プロダクションの皆様には感謝の念に堪えません》と綴った。同社も《新たな挑戦を成功させることを願っております》とコメントし、双方が円満退所を強調したが、氷川には多額の“独立金”を払ってでも再出発したいという強い思いがあったのだろう。悲壮な覚悟は氷川の声明文にも表れている。

《決して生やさしい道ではございませんが、復帰を待ち続けてくださったファンの皆様、これまでお世話になった関係者の皆様のお気持ちにお応えするためにも、新しい氷川きよしの世界を披露できるように精進して参ります》

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン