逮捕直前もSNSを更新(インスタグラムより)
羽賀研二容疑者の犯罪履歴
まずは2001年、羽賀容疑者が知人の不動産会社社長に、経営破綻した医療関連会社の未公開株を売りつけ、約3億7000万円を手にした。買値の3倍で売りつけていたため2億円以上の利益が出たとされる。
不動産会社社長は、これに未返済だった融資の3000万円をプラスし、約4億円の返還を求めた。
すると交渉場所の大阪市内のホテルに山口組関係者である元ボクシング世界王者の渡辺二郎などが来訪し脅迫された。結果、債務の約4億円を1000万円の支払いでチャラにする確認書に署名させられてしまう。2007年6月、関係者は逮捕され、恐喝の共犯でもある羽賀容疑者は2013年に懲役6年が確定し、沖縄刑務所に服役する。
その後、裁判所は被害者に対して約4億円の支払いを命じる。すると羽賀容疑者は当時の妻と離婚し、財産分与として不動産を譲渡した。これが偽装離婚による財産隠しと認定され、2020年に懲役1年2か月が言い渡される。羽賀容疑者は再び沖縄刑務所に逆戻りとなった。
今回も不動産登記を変更した動機は、最初の詐欺事件を巡って言い渡された4億円の被害弁済と推測される。強制執行によって所有する沖縄県北谷町のビルなどが差し押さえられる可能性があったため、知人とともに不動産管理を業務とする会社を設立、その会社名義にした事実が嘘の登記とされ、強制執行妨害目的財産損壊等(財産の隠匿)の容疑により、関係者一同が逮捕されたのだ。