本誌は野上氏の協力で全選挙区の情勢を緊急調査し、当落を予測した。結論は、野党の候補者調整ができない場合でも、自民党は「53議席減」の202議席。公明党も25議席へと減らし、自公合わせて「227議席」で過半数割れという衝撃的なものだった。
「総理が交代しても、有権者の裏金問題や旧統一教会問題への批判は消えていません。自民党の裏金議員たちは小選挙区で厳しい審判を受けることになる。自民党支持層が自民離れを起こしているため、自公両党ともに比例代表でも票を大きく減らすことが予想されます」(野上氏)
さらに野党の選挙協力がなされ、自民党への対立候補が一本化されれば野党が逆転勝利可能な選挙区が53あり、自民大惨敗となる。
では、注目選挙区の情勢を具体的に見ていこう。
初入閣から即落選危機、早くも崖っぷちの新閣僚が3人も
石破首相は新内閣の組閣で裏金議員を排除し、13人を初入閣させて“クリーンイメージ”をアピールした。
だが、不祥事で批判された議員がいないわけではない。
大物議員2世の小里泰弘・農水相(鹿児島3区)は前回総選挙前、会員制ラウンジの女子大生と愛人契約関係にあったことを報じられ、批判を浴びて小選挙区では大差で落選。比例代表でなんとか復活当選した経緯がある。
「大臣になったとはいえ、有権者はスキャンダルを忘れていない。逆風は免れず、劣勢の戦いです」(以下、「 」内は野上氏)