直接挨拶にも行った

 この女性は、花道の警備をしている湊川親方(元・貴景勝)に、四股名が入ったワンピースを着て挨拶に行ったという。

 2日目以降のチョイスについて見ていくと、2日目が若元春、3日目が正代、4日目が若隆景で、いずれも結びの一番で大関と対戦した力士たちだった。

「大関を相手に勝ってもらいたくて着たんですが、全敗でした。5日目も豊昇龍関と結びで対戦した若隆景関の浴衣地で作った洋服を着たかったんですが、ゲン担ぎでやめました。つけているアクセサリーを変えたり、国際センターまでの道順を変えるなど、私がいろいろゲンを担いでいます(苦笑)。

 応援したい関取がたくさんいるんですよね。5日目も霧島関の以前の四股名である霧馬山の浴衣地で応援したんですが、負けちゃいました。正面から見て四股名が胸元に見えるようにデザインしています。溜席では応援タオルを掲げることができないので、浴衣地の四股名なら掲げてもいいだろうという気持ちも込めているんです」(同前)

 ワンピースが応援タオルのような役割になっているようだが、6日目には、岩手の名物「わんこそば」をモチーフにしたキャラクター・そばっちのイラストがあしらわれた岩手県盛岡市出身の錦木の浴衣地のワンピースで観戦。欧勝馬を寄り切りで破り、四股名ワンピースの女性が応援する力士の連敗をストップさせた。15日間、着る洋服はどのように決めるのか。

「14日目は音羽山部屋、千秋楽は時津風部屋の浴衣で作ったワンピースを着ることだけは決めています。

 あとは基本的に割りをみて前日に決めています。応援したい力士が上位と当たる時に四股名が入った洋服を着ることが多いですね。あとは応援している力士同士が当たることがあると、どちらの四股名も着られないので、他の力士の四股名を着ることもあります。いろいろ考えているうちに複雑になって当日の朝まで迷うことも少なくないですね」

 年に一度しか見られないのが残念だが、このようなファンに応援されている以上、土俵上で熱戦が繰り広げられるのは当然かもしれない。

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