国内

【独占入手】現場の指揮、他の実行犯の監視も──被害総額60億円超 闇バイト強盗リーダー格・永田陸人被告が「獄中手記」で明かした「犯行手口」

フィリピンの指示役ら(左から今村磨人、渡辺優樹、藤田聖也の各被告)

フィリピンの指示役ら。左から今村磨人、渡辺優樹、藤田聖也の各被告(共同通信社)

 SNSなどで高額な報酬を謳って募集された「闇バイト」による強盗被害が相次いでいる。とりわけ注目を集めたのが、フィリピンから遠隔で実行役に指示が出された連続強盗事件だ。同グループによる被害総額は60億円超(特殊詐欺を含めた約2300件の合計)とも報じられた。その実行役リーダーの獄中手記をノンフィクションライターの高橋ユキ氏が入手。そこに綴られた手口とは────。【前後編の前編】

 * * *
「闇バイト」による広域強盗が社会的に注目を集める契機となったのは、2023年1月に東京都狛江市で発生した強盗致死事件だろう。狛江事件では、SNSの「闇バイト」に応募した実行役らが、秘匿性の高いアプリ「テレグラム」を介し、フィリピンにいる指示役からの命令を受け、強盗を実行、家にいた高齢女性をバールで殴って死亡させた。

 この事件でリーダーとして現場を仕切っていたのが永田陸人被告(23)だ。これを含む6事件に関わったとして一審・東京地裁立川支部で求刑通りの無期懲役の判決が言い渡された。永田被告が共犯の裁判員裁判に出廷した際の証言によると、狛江事件でも他の事件同様、宅配業者を装い被害者宅に押し入ったという。

「私たちは段ボール箱や伝票などを準備して、実行のために用意された『突撃車』に乗り換えAさん(被害者)宅の周辺を下見しました。指示役からは『空き巣でもいいから行け』と言われましたが、私が指示役と話した結果、空き巣に入ってもバールを持っていないので金庫を開けられない、意味がないとなり、翌日に延期することになりました」(永田被告の証言)

 永田被告はその後、他の実行役と共にホームセンターでバールを購入し翌日の昼時に事件を起こした。彼はなぜ「闇バイト」に応募し、このような事件に関与することになったのか。

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン