ライフ

興味がない自分が「万博に行ってきた!」という話にどう反応するか

入場するとすぐに大屋根リングが(時事通信フォト)

入場するとすぐに大屋根リングが(時事通信フォト)

 4月13日に大阪・関西万博が開幕しました。「いろいろ言われているけど、いざ始まったらけっこう盛り上がる」というおなじみのパターンが、また繰り返されています。思い起こせば、2021年の東京オリンピックのときもそうでした。

 たまたま開幕日前後のタイミングで関西に近い三重県の実家に帰省していましたが、テレビにも新聞にも万博の情報があふれかえっていました。情報番組では会場の様子が念入りに映し出され、あの手この手で楽し気にレポートしてくれます。中部圏でこの調子だったら、お膝元の関西圏はさぞ熱く盛り上がっていることでしょう。

 関東から見ると、4月に入っても「そういえばそろそろ始まるんだよね」ぐらいの影が薄いイベントだった印象があります。地域によって温度差があるのか、あるいは地域は関係なく、開幕した途端「大注目のイベント」になったのかもしれません。

 開幕前は「チケットの取り方が」とか「巨額の費用が」とか「会場の安全性が」とか「建設の遅れが」とか「食べものの値段が」とか、ネガティブな情報ばかりが念入りに伝わってきました。しかし、いざ開幕してしまうと、見事なまでに「いまさら水を差すようなことを言うな」という雰囲気になっています。

 そして、開幕前には「あんなところ頼まれても行かない」と言っていたのに、いざ開幕してたくさんの情報に触れると「ま、ちょっと行ってみてもいいかな」という気になりかけている人も、きっといることでしょう。あれこれ批判するのも行って楽しむのも、自分なりに万博を満喫しているという意味では同じようなものです。

土産話を聞くときは最初に“同類”だと表明しておくのが大人の気配り

 万博に対していっこうに興味を抱けなくても、せっかくだから楽しみたいと思っていても、それは各々の自由です。大切なのはお互いを尊重すること。私たちはちょっと気を抜くと、考えが違う相手を批判して小さな優越感を得ようとしてしまいます。そんなみっともない真似をしないように、あらかじめ心の準備をしておきましょう。

 そろそろ、周囲に「万博に行ってきた!」という人がちらほら現われ始めます。自分も行ってみたいと思っている場合は、何の問題もありません。どんな様子だったやどこのパビリオンが楽しかったかなど、あれこれ尋ねれば土産話で盛り上がることができます。

 その場合、最初に「俺も行きたいと思ってるんだよね」と“同類”だと表明しておくことは、けっこう大切。いろんな考え方の人がいるイベントだけに、こっちのスタンスがわからないと、相手は「この人に浮かれた調子で万博の話をしても大丈夫だろうか」と不安を抱かざるを得ません。先手を打って安心感を与えてあげるのが、大人の気配りです。

関連記事

トピックス

6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン