背番号「1」を背負う右腕・中野大虎(産経ビジュアル)
「急にバッティングが良くなることはない」
今年の大阪桐蔭の中心は、森陽樹と中野大虎という右の豪腕ふたりだ。共に下級生の頃から主戦として活躍を続け、最上級生となってからは今秋のドラフト指名が予想される森が「1」を背負ってきた。しかし、この春は中野がエース番号を奪った。中野は言う。
「森と自分が打たれたらチームは負ける。それだけだと思う。夏まであと2カ月で、急にバッティングが良くなったりすることはない。守りからリズムを作って、攻撃につなげていく野球を貫きたいです」
2011年に春夏の甲子園出場を逃して以降、大阪桐蔭が2季連続で甲子園にたどり着けなかったのは2019年のみ。大阪には履正社に加え、ここ数年、選手勧誘の勝者となっている大阪学院大高校がいる。同校にはこの春、昨年の中学3年生世代でナンバーワンの呼び声が高かった北海道出身の林将輝が入学し、早くも公式戦デビューを飾った。
2季連続で甲子園を逃すことはできないのではないか――西谷監督に問うと、すぐに「もちろん、そうです」と反応した。
甲子園歴代最多勝監督も危機感を募らせている。
■取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
