被害者のAさんが住んでいた総世帯数179戸のタワーマンション
謝罪の意思を聞かれ「誰にですか?」
2022年3月に行われたAさんの誕生日イベント以降、被告人はAさんと連絡が取れなくなった。その翌日に行われたライブ配信を聞き、「自分は騙されていた」と思ったという。
しかし、まだ希望は捨てていなかった。4月9日には「金は返さなくていい。籍なんて入れなくていい。ただ大好きなAと一緒にいたい」とメッセージする。しかし返事は来ない。
4月24日には、2人が共通で好きだったK-POPアイドルのライブに行く予定を以前から組んでいた。「もしかしたら直前に連絡してくれるかもしれない」、「一緒にライブへ行って結婚してくれるかもしれない」と思ったが音沙汰なく、そこで確実に「騙された」と思ったという。
検察官「債務整理をしようとは思わなかったのですか」
被告人「少しは思ったけど、借りたものは返したい。あとAから返金されたら返せるし、自分の信用がなくなるのも……」
検察官「信用がなくなると困ることというのは何ですか」
被告人「カードが作れなくなって、ETCカードで(高速に)乗れなくなったり」
その代償として行為がもたらした結果の重大性を、被告人はどのように考えているのだろうか。