国内
戦後80年「最高の総理」「最低の総理」ランキング

《戦後80年》「最高の総理」「最低の総理」ランキングで両方にランクインした安倍晋三氏と小泉純一郎氏 「最高」か「最低」か、毀誉褒貶が分かれる

「最高の総理」「最低の総理」どちらにも選ばれた安倍晋三氏(時事通信フォト)

「最高の総理」「最低の総理」どちらにも選ばれた安倍晋三氏(時事通信フォト)

 政権与党が衆参で過半数を失い、この国の政治は混迷のさなかにある。石破首相は続投を表明しているが、退陣要求はやまず、“次の総理”が現在の与党から選ばれるのか、野党から出るのかも見通せない。そうした状況だからこそ、改めて「宰相の資質」を考える必要があるだろう。歴代総理は何が評価に値し、何が過ちだったと判断されるのか。そこで本誌・週刊ポストは政治家OB、官僚OB、評論家・ジャーナリストら「政治のプロ」31人にアンケート取材を行った。戦後の「最高の総理」「最低の総理」を回答してもらい、それぞれについてランキングを作成した。「最高の総理」の1位となったのは、吉田茂氏。2位は田中角栄氏だった。【全3回の第2回】

安倍晋三氏と小泉純一郎氏には毀誉褒貶

「最高の総理」ランキングの3位は「大勲位」中曽根康弘氏。「大統領型総理大臣」と言われ、トップダウンの手法で国鉄やNTTを民営化し、外交では日米関係を強化して日本の外交的存在感を高めた。中曽根内閣の内政審議室長を務めた的場順三氏(第1次安倍政権では官房副長官)はこう振り返る。

「お仕えした最初の頃は、私があまりにいろいろ言うものだから中曽根さんは『黙れ!』とおっしゃっていた。それでも諫言は必要だと思って続けると、私の言うことがわかってきた。仁啓のある方で、そうした姿勢を高く評価しています」

 4位の池田勇人氏を「自分の能力と時代的役割をよくわかっていた総理だった」と指摘するのは評論家の塩田潮氏だ。

「池田は総理になる前から、時代がどういう方向を向き、日本人が何を求め、自分に何ができるかを明確に意識していた。前任の岸信介がやった日米安保条約改定のようなことは得意ではなく、岸がやったほうがいいとわかっていた。そして岸退陣で総理になると、映画の場面を転換させるように所得倍増を掲げて安保から経済へと切り替えた。自分以外に適任者はいないという自負があった」

 評価が分かれたのが安倍晋三氏と小泉純一郎氏。

 安倍氏は「最高の総理」5位、「最低」では4位だ。

「戦後初めて国際リーダーとして世界の政治家のセンターに立った。『自由で開かれたインド太平洋戦略』という名の中国包囲網を打ち立てて外交をリードした」(作家・ジャーナリストの門田隆将氏)

関連記事

トピックス

群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左・Facebookより)
《「苦しい言い訳」と批判殺到》前橋・42歳女性市長が既婚男性と“ラブホ通い詰め” 弁護士が解説する「打ち合わせだった」が認定されるための“奇跡的な物証”とは
NEWSポストセブン
「釜じい」こと朝田釜次役を演じた吉田鋼太郎(写真提供/NHK)
「演じていても辛かった」“釜じい”吉田鋼太郎が語った「弟子を戦地で亡くした怒りと悲しみの慟哭」【朝ドラ『あんぱん』撮影秘話】
週刊ポスト
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左・Facebookより)
《「打ち合わせ」していたラブホ内部は…》「部屋の半分以上がベッド」「露天風呂つき」前橋・42歳女性市長が既婚の市幹部と入ったラブホテルの内装 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
「ごっつえーナイフ、これでいっぱい人殺すねん」死刑求刑の青木政憲被告が語っていた“身勝手な言い分”、弁護側は「大学生の頃から幻聴」「責任能力ない」と主張【長野立てこもり殺人・公判】
NEWSポストセブン
テーマ事業プロデューサーの河瀨直美さん。生まれ育った奈良を拠点に映画を創り続ける映画作家。パビリオン内で河瀨さんが作業をする定位置は、この“校長室”の机。
【大阪・関西万博・河瀨直美さんインタビュー】“答えのないパビリオン”なぜ人気? アンチから200回来場するリピーターも
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左・Facebookより)
《ちょっと魔性なところがある》“ラブホ通い詰め”前橋・42歳女性市長の素顔「愛嬌がありボディタッチが多い」市の関係者が証言
NEWSポストセブン
「第50回愛馬の日」に出席された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年9月23日、写真/時事通信フォト)
《愛馬の日ご出席》愛子さま、「千鳥格子のワンピース×ネイビーショート丈ジャケット」のセンス溢れる装い ボーダーや白インナーを使った着回しテクも
NEWSポストセブン
戦後80年の“慰霊の旅”を終えられた天皇皇后両陛下(JMPA)
雅子さま、“特別な地”滋賀県を再訪 32年前には湖畔の宿で“相思相愛のラブレター”を綴る 今回も琵琶湖が一望できるホテルに宿泊
女性セブン
送検される俳優の遠藤
大麻で逮捕の遠藤健慎容疑者(24)、「絶対忘れらんないじゃん」“まるで兄弟”な俳優仲間の訃報に吐露していた“悲痛な心境”《清水尋也被告の自宅で所持疑い》
NEWSポストセブン
今年80歳となったタモリ(時事通信フォト)
《やったことを忘れる…》タモリ、認知症の兆候を明かすなか故郷・福岡に40年所有した複数の不動産を次々に売却「糟糠の妻」「終活」の現在
NEWSポストセブン
提訴された大谷翔平サイドの反撃で新たな局面を迎えた(共同通信)
大谷翔平、ハワイ別荘訴訟は新たな局面へ 米屈指の敏腕女性弁護士がサポート、戦う姿勢を見せるのは「大切な家族を守る」という強い意思の現れか
女性セブン
「LUNA SEA」のドラマー・真矢、妻の元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《大腸がんと脳腫瘍公表》「痩せた…」「顔認証でスマホを開くのも大変みたい」LUNA SEA真矢の実兄が明かした“病状”と元モー娘。妻・石黒彩からの“気丈な言葉”
NEWSポストセブン