石井章参院議員の自宅に家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官ら(時事通信フォト)
「私は名義貸し」
茨城維新の会代表でもある石井氏の地元事務所は、茨城県取手市の幹線道路沿いの2階建ての建物だ。もともとこの建物は石井氏が所有し、元秘書A氏(故人)が役員を務めていた会社(サンコーポレーション)に売却された。石井氏の政党支部の政治資金収支報告書によると、石井氏の支部は政党交付金(原資は税金)からこの会社に毎月家賃を払っていた。
ところが、本誌がサンコーポレーションの役員を取材すると、「サンコーポレーションも、何もかも全部石井さんのものですよ、実質は。Aさんも石井さんに面倒を見てもらっていた。私は名義貸しというか、そんなもの。議員だから自分で(社長を)いろいろやるわけにはいかないんでしょう」と証言した。
石井氏は所有していた事務所の不動産を、実質的に自分が経営する会社に売却し、家賃を支払って借りるという仕組みを取っていたということだ。
実は、日本維新の会は内部規則で〈本人又は3親等以内の親族が所有する物件に対する賃借料の支払いについては禁止します〉と定めている。石井氏にすれば事務所が自己所有のままでは、内規によって政治資金から家賃をもらうことはできない。そのため“抜け道”としてそうしたやり方を編み出した疑いがあるのだ。
不透明な資金の流れはこれだけではなかった。石井氏の政党支部は政党交付金から毎月「車両リース」8万2000円(年間98万4000円)を「取手企画」なる会社に支払っていた。この会社を訪ねると、プレハブの建物で土地は石井氏が購入し、ファミリー企業が所有。郵便受けには「取手企画」「サンコーポレーション」など6社の名前が並び、その上に、〈この建物にはスタッフが常駐しておりませんのでお荷物につきましては恐れ入りますが石井あきら事務所で受け取り致します〉という貼り紙があり、連絡先として石井事務所の住所が書かれていたのだ。