志村けんとは”飲み友”だという相田
アイドルデュオ『Wink』として一時代を築き、来年にはソロデビュー30周年を迎える歌手・俳優の相田翔子(55)。彼女の地元、東京・東村山で紡がれた“大スター”との秘話を語る。【前後編の後編。前編から読む】
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2021年に東村山市民の有志による呼びかけで、東村山駅東口に“アイーン”のポーズをした志村けんの銅像が寄贈された。地元の星はこの世を去った今もなお愛され続けている。
「志村さんは昔から地元の大スターで、ドリフの『東村山音頭』は小学校で皆が歌って踊っていました。その当時、志村さんと加藤茶さんが東村山まで歌いに来てくれたことがあって、自転車に乗って観に行った記憶があります。ステージに近づけないほどのたくさんの人だかりで、地元にこんなすごい人がいるんだと嬉しくて、誇らしくて。
『Wink』としてデビューすると、その志村さんが『家が近いんだよね。Winkが出た時に嬉しくて、自転車で翔子ちゃんの実家を見に行っちゃったよ』なんて言いながらバラエティ番組での緊張をほぐしてくださったりもして、本当にお世話になりました」
Winkからソロになって活動し始めた28歳頃には、志村から「翔子ちゃん、実家に帰ってる?」とお正月にメールが届いたこともあった。地元へ戻っていることを伝えると、「“じゃあ、今から飲もうか”とわが家へふらりといらっしゃって……」と、今でも信じられないといった夢心地な表情で語り続ける。
「家のこたつに志村さんがいるんです。両親は舞いあがっちゃって、母は『どうしましょう、何をお出ししたらいいの』と慌てていましたけれど、すごく喜んでいましたね。皆でおせちをつまんでお酒をのみながら、おしゃべりをしました。志村さんが家族を笑わせてくださって、幸せなお正月に“あぁ親孝行ができたな”ってジーンとして」