父親の行きつけの飲食店では、お店の大将と仲良しに

父親の行きつけの飲食店では、お店の大将と仲良しに

「私なんか、もっさもさでヤバい感じなので(笑)」

 あの日の両親の顔を脳裏に浮かべ、“娘の表情”で微笑んだ相田。父親とは今も時間を合わせ、盃を傾けている。

「大人ならではの親子関係で一緒に飲んだり、話したりする時間が心地いいんです。親は大きな手術を経験したりして身体に不安もあるだろうけれど、制限してつまらない人生を送るよりも、父には楽しみながら毎日を過ごしてほしい。おいしいものを食べて、好きなお酒も愉しんで。父が行きつけの店の大将には、父のお酒は薄くしてね、とこっそり頼んでいます。その場所で、父の飲み友達とも仲良くなりました」

 それが91歳の“みよちゃん”。

「突然訪ねても、いつもきれいにお化粧されている素敵な女性なんです。私なんか急に訪ねられたら、もっさもさでヤバい感じなので(笑)。見習わないと。そして、もうひと方91歳の”ぶんちゃん”。シャキッと背筋が伸び、つま先立ち上下運動30回を日課にしていて、スタスタ歩かれる。“歳を取っちゃっていやだなぁ”と後ろ向きになる日もあったのですが、“こんな時代が待っているんだ”とすごく前向きになれましたね」

 青春を捧げた女子プロレス、鈴木早智子と歩んだWinkの8年間、両親を笑顔にしてくれた地元のレジェンド――。振り返れば人生の節目、節目で様々な縁が相田の心に光を灯し、行く先を照らしてきた。最近は父親が結んだ縁に「刺激をもらえる方との出会いがまだまだあるんだと、歳を重ねることにわくわくしている」と、語った。

【了。前編から読む

写真は「WebLEON美しい人 相田翔子」(主婦と生活社)より 

撮影/浅井佳代子 取材・文/渡部美也 プロデュース/Kaori Oguri

◆プロフィール 相田翔子(あいだ・しょうこ)/1970年2月23日生まれ、東京都出身。1988年に鈴木早智子とともにアイドルデュオ『Wink』として歌手デビュー。1996年に活動停止後、ソロとして全曲自作のアルバムを発表した。また、『世界ウルルン滞在記』や『笑っていいとも!』などバラエティでも人気を博し、ドラマや映画で俳優としても活躍している。

ざっくり背中の空いた衣装に相田も驚いたという

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踊れてしまうほど楽しい撮影だったと振り返る

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