注目の外国人力士たち
●小結・安青錦(ウクライナ):新入幕から3場所連続2ケタ勝利と三賞受賞。9月場所では小結に昇進し、大関の足掛かりを作る。戦火のウクライナから家族と離れての入門で、所要7場所で十両、新三役には史上最速の12場所で昇進した。柔道とレスリング経験者で、股割りが苦手だという。
●前頭六・阿武剋(モンゴル):高校時代に相撲留学。進学した日体大の同期に大の里がおり、4年時の全国学生選手権個人決勝では大の里を破って学生横綱に輝いた。幕下15枚目格でデビュー後、左上手を引き付けて前に出る相撲を武器に所要5場所で新入幕のスピード出世を果たす。
●前頭八・金峰山(カザフスタン):朝青龍の紹介で高校3年生の時に日本へ相撲留学。日大に進学し、4年時に欧勝馬に負けて全国学生相撲選手権3位。三段目付け出し格で日大OBの木瀬部屋に入門。イスラム教を信仰し、豚肉と酒は飲食しない。ちゃんこもハラール。カザフスタン初の関取。
●前頭七・欧勝馬(モンゴル):先場所は新小結として負け越したが、その素質は計り知れない。豊昇龍と同じ飛行機で来日。日体大柏高でレスリングを始め、日体大に進学してから相撲に転向。日体大では大の里の2年先輩で、4年生で学生横綱になった逸材。鳴戸部屋(元大関・琴欧州)初の幕内。
前頭七・欧勝馬(モンゴル)。写真/共同通信社
●前頭十八・獅司(ウクライナ):ウクライナ初の関取。世界相撲選手権3位の実績で入間川部屋(現雷部屋)に23歳で入門。幕下で2年間も停滞したが、4年半で幕内力士となった。193センチ、164キロの体格を生かした突き、押しに加え、組んでも右四つからの上手投げを得意とする。
●前頭十一・狼雅(ロシア):ロシア生まれのモンゴル育ち。白鵬杯に出場したことで鳥取城北高に相撲留学し、豊昇龍、王鵬、琴勝峰としのぎを削り、高3で豊昇龍を破って高校横綱に輝いた。幕下上位で足踏みをしていたが、入門4年目で関取に昇進すると6場所連続勝ち越しで新入幕を果たした。
前頭十一・狼雅(ロシア)