羽生結弦が主催するアイスショーで、関係者たちの間では重苦しい雰囲気が…(写真/AFLO)
被災地の希望の光になりたい──羽生結弦(30才)の強い思いはアイスショー「notte stellata」で結実した。全身全霊で舞う姿が観客たちを勇気づける一方で、ショーを運営する関係者たちの間には重苦しい雰囲気が立ち込めていた。【前後編の前編】
“王者”不在のオリンピックシーズンが始まった。2014年のソチ五輪と2018年の平昌五輪を連覇し、4位に終わった2022年の北京五輪出場を最後にプロスケーターに転向した羽生。来年2月に開催されるミラノ・コルティナ五輪の出場権獲得に向け現役選手が火花を散らす中、元絶対王者はある決断を下した。
《今シーズンですが、より進化するためにメンテナンス期間を設けることにしました!》
8月15日に自身のSNSにそう綴り、しばらく休養することを明かしたのだ。
「活動再開の時期については《来年の春頃を目指す》と明言を避けた羽生さんですが、すでに再出発の日を明確に思い描いているはず。というのも、羽生さんが座長を務めるアイスショー『notte stellata』(以下、ノッテ)を来年3月に開催するべく、水面下では関係者たちが動き出しています」(スケート関係者)
イタリア語の「満天の星」に由来する同公演は、東日本大震災で被災した羽生が、夜空に浮かんだ無数の星に希望を見いだした経験に着想を得たアイスショー。2023年から3年連続で3月11日前後に羽生の地元・宮城県で開催されている。
「被災地に対する思いの強い羽生さんにとって大切なショーです。半年以上かけて準備をしていて、すでに会場を押さえ、ゲスト出演者の選定が行われています」(前出・スケート関係者)
ところが、羽生が心血を注ぐ公演をめぐって、不穏な声が聞こえてくるのだ。ノッテの関係者が明かす。
「現在、来年の第4回公演に向けた準備が進められています。しかし、2023年の初回公演から運営幹部としてノッテに携わるA氏による、スタッフへの強い当たりが目に余るのです。
ミスに対し“お前何やってんだよ!”“もう口もききたくない”“帰ってくれ”と吐き捨てるように言ったり机を叩いたりするほか、休日や夜遅い時間でも関係なく業務上の即座の対応を求められた人もいて“これはパワハラだよ……”と嘆く声も聞こえてきます」