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《なぜ食べる側に?》子ども食堂での“誕生日サプライズ”で炎上 茂木敏充前幹事長のSNS投稿に見える「強烈な自己中心性バイアス」 臨床心理士が指摘「なぜ子供たちと一緒にろうそくを吹き消せなかったのか」

誕生日ケーキの投稿で炎上中の茂木前幹事長(時事通信フォト)

 子供たちに囲まれ皆が笑顔という構図は、真ん中に立つ人の好感度を上げるのにうってつけだと思われているのだろう。政治家がによる似たような「視察」は、これまでもたびたび行われてきた。ところが、当選回数11回、大臣経験もある自民党の茂木敏充・前幹事長の子ども食堂視察様子のSNS投稿は炎上した。臨床心理士の岡村美奈さんが、視察報告の投稿がなぜ炎上したのかを分析した。

 * * *
 サプライズで贈られた誕生日ケーキとはいえ、そこは東京都江戸川区の「NPO法人らいおんはーと365日子ども食堂『ぬくぬく』」。本来は子供たちの誕生会のはずなのに、茂木敏充が幹事長は自身のXに「少し早いですが、私の誕生日会まで開いていただきました」と投稿。これが物議を醸し、SNS上では「ずれている」「単なるパフォーマンスだ」と炎上。その通り!と思わず言いたくなった。

 自民党総裁選に立候補している茂木氏は、24日に行われた日本記者クラブの討論会で、この日のことについて質問を受け「たまたま誕生日会が開かれる日だったということで、知人の紹介で訪問させてもらった」と説明。もともと子供たちのために誕生日会が開かれる予定だったとのことだが、茂木氏のXではなぜか「私の誕生会」になっていた。

 ご本人はこの投稿に、よもや足を引っ張られることになろうとは考えもしなかったのだろう。だがそれも仕方がない。それが茂木氏の物の見方、捉え方であり、他人よりも自分が中心。子ども食堂の厚意だったとはいえ、誕生月だった子どもたちのことも、子ども食堂の誕生日会もそっちのけ。この投稿で彼の中に強烈な「自己中心性バイアス」があるのが見えてしまった。

 このバイアスは自分の視点で物事を考え、他者についても自分勝手に考えるという自己中心的な傾向を指す。公益社団法人日本心理学会が公開している「心理学ミュージアム」の自己中心バイアスの説明スライドには、「自己中心性があると、相手の状態をあまり吟味しないので、相手のことを雑に考えやすくなります」とある。他の人の言動や感情に振り回されないために、自己中心性は必要だが、それが強くなりすぎると相手よりにまず自分、自分が一番になってしまう。

 茂木氏が子ども食堂を訪れたのは9月21日。日本記者クラブの討論会で読売新聞の橋本五郎特別編集委員は茂木氏に、「子ども食堂に訪問されていたが、違ったイメージにしたいという表れか、無理しているなって感じが。効果は?」と質問。橋本氏は情報番組のコメンテーターとてしても親しまれ、長年多くの政治家らを見てきた人。そんな記者にとってもこの訪問は違和感があったのだろう。

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