ライブにパーティにコンサートに展覧会…(イラスト/佐野文二郎)
放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、世界陸上開催期間中に飛び回っていた77歳について。
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妙に盛りあがっている世界陸上を横目に見て、私も身体を使わなきゃなと思う77歳。ちなみに矢沢永吉76歳、15日に私のラジオにゲストで来た三宅裕司74歳である。
ラジオと原稿の合い間をぬって東へ西へ。『笑点』だった林家木久扇師の息子が今の木久蔵。鮎よりも天然物でおかしい。「今度高級牛丼の店始めたんすよ。内緒だけど凄いお肉関係の人に可愛がられて浅草橋でオープン」「味は?」「全部うちの奥さんの頭の中。レシピ。あたいはご飯よそうだけ。昼しかやってませんからラジオ終わったら皆な連れて来て下さいよ」。9月12日(金)腰を悪くしてた志らくの快気祝いということで磯山さやか、スタッフらをひきつれ行ってきました。ヒントは「天角」。牛丼というより上質な牛皿。勇気のある方どうぞ。
14日(日)銀座博品館にて「関根勤トークライブ」。2日間で4回公演、すべてゲストが違うので中味は全部違う。それでも4回とも全部行ったという強者も。ナイツの回、アンタッチャブル、さらば青春の光、とあって私が行ったのは「モノマネレジェンド」(松村邦洋、神奈月、原口あきまさ)。あれほどの手練手管をみせる関根勤でも松村の暴走だけは止められなかった。無配信だから貴乃花親方やら中居正広が大暴れ。一緒に笑ってた客、共犯だからな。やっぱりライブはのびのびやりたいネ。
21日(日)にはいよいよ初単独ライブ「ザ・柳沢慎吾劇場」(有楽町朝日ホール)。なんたって「初」というのが価値。『笑点』にいきなりピン芸で出て後楽園の客のド肝をぬいた。「甲子園」のネタから「警察24時」のネタ、ああ今からときめきとロマンチックがとまらない。オレはC-C-Bか!?
22日(月)は東京會舘で志の輔の弟子である志の彦の真打披露パーティ。私は志の輔から「最後の最後、大締めのあいさつと爆笑三本締め」を発注される。
25日(木)は30周年「水森かおりコンサート」(ラインキューブ渋谷)。下町の子だからガラッパチで笑ってるのが大好き。ナイツやサンドウィッチマンの会へ行くと必ず会う。私をみつけるとふざけた調子で「愛してるよン」。ふざけた紅白歌手。
26日(金)に行こうと思ってるのが京橋の国立映画アーカイブの展覧会「映画監督 森田芳光」。新聞・週刊誌にもとりあげられてたが相当濃密で楽しい空間(11月30日まで)。
27日(土)浅草公会堂で「黒談春の会」。「小猿七之助」と「三軒長屋」がきける。こうしてみると世界陸上より私の方がとび回っているんじゃないのかな。77で。
※週刊ポスト2025年10月10日号