前橋市の小川市長(写真/共同通信社)
重ねるが地方自治法違反や偽造私文書等行使、背任罪の疑いで刑事告発されている田久保真紀市長とは違い「やってなかった」がウソかどうかはともかく、市長が職員の既婚男性とラブホに行くこと自体は姦通罪のない現代では民法上の不貞行為(男性の妻が慰謝料請求など訴えるならの話)でしかない。あくまでモラル、ひいては政治倫理の問題だ。
しかし山本知事の指摘する通り〈みんなが嘘だと分かっていることを平気で言うような人〉のような説明を繰り返して居座るのでは市民が一斉に「辞めろ」になるのも無理はない。実際、10月1日の時点で市民からの苦情電話は増えて5000件に達している。
前橋駅北口でバスを待つ高齢女性は「恥ずかし」という言葉と共にこう話してくれた。
「あれが弁護士なんか。男と女でそういうとこ(ラブホ)で会議なんてありえねえな、男と女でどんな会議なんかい、やだもう、ほんと恥ずかし」
上州弁でおだやかに話してくれたが筆者の書き出す方言、正確でないと思うのであくまで雰囲気ということでご容赦いただきたい。とにかく怒っているということ、それは駒形駅方面にある別のショッピングセンターでも同様だった。「前橋の恥」「みっともない」「辞めろ」一辺倒である。もっともその2階のディスカウントストアの若者はこの件そのものを知らなかったが。