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《ミスターの顔に泥を塗る行為では?》読売グループ“長嶋茂雄追悼”の「社内報」がフリマサイトで高額転売…読売新聞は「あってはならないこと」とコメント

 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)

 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)

 今年6月、89歳で逝去した長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督。読売巨人軍、および読売新聞グループ各社は訃報に際し、「ミスタープロ野球」の功績を称えようとさまざまな企画を展開。この11月21日には東京ドームで「ミスタージャイアンツ 長嶋茂雄 お別れの会」の開催が予定されている。

 そうしたなか、同グループの報知新聞・読売新聞・読売巨人軍では、3社合同での「社内報」が配られていたという。グループ関係者が話す。

「社内に配られた社内報がミスター追悼特集になっていたんです。通常号だと“新入社員紹介”や“新規事業展開”、社員コラムなどの特集が組まれていて、他の会社の社内報と変わらないのですが、40面すべてミスター特集。

 私の記憶の限りでは、ここまで大きな特集は見たことがない。関係者しか入手できないものに、ここまでの力を注ぐことに、グループの“プライド”が感じられます」

 NEWSポストセブンが現物を確認すると、表紙には8月16日に実施された追悼試合のセレモニアルピッチの写真が大きく掲載されていた。松井秀喜氏が投手としてマウンドにあがり、捕手は阿部慎之助監督。高橋由伸氏が審判役を務め、原辰徳氏が右打席、王貞治が左打席に……レジェンドらがズラリ。ミスターの写真、巨人軍の選手らが背番号「3」をつけて整列し、試合前に黙祷する様子をうつした写真の下には「ありがとうミスター」と大きな見出しがつけられていた。

 記事も見どころが多い。追悼試合のプレイバックにはじまり、王氏のインタビュー、山口寿一オーナーらによる追悼文、元報知新聞社のカメラマンによる秘話、ミスターの名言録などが並び、長嶋さんが「我が巨人軍は永久に不滅」と発した引退試合での挨拶全文で締めくくられている。

「社内報」といえば、個人情報なども掲載されるため通常は一般に流通するものではない。しかし、ここまで充実した内容であれば、巨人ファン垂涎のアイテムだろう。

 こうしたなか、この「社内報」についてある問題が浮上しているという。前出・グループ関係者も「懸念された話ですが……」と語る。

「実際に大手フリマサイトに複数件出品が確認されていて、1万円前後で取り引きされています。社内でも一部で話題になっていて、“ミスターの顔に泥を塗る行為ではないか”という声もあれば、“もらった社内報をどうしようが個人の自由では?”と意見はバラバラです」

 当該「社内報」には転売や譲渡などを禁ずる文言などは明記されていないが……はたして同社内報を発行・編集する読売新聞グループ本社は騒動を認知しているのか。まず“転売”の事実について聞くと、認めたうえで、「あってはならないことであり、事実関係の調査を進めます」(広報部)と回答した。転売については「社内規則により、フリマサイトに限らず、譲渡と転売は一切禁止しています」(同前)と転売を禁ずる規則はあるという。

 また「グループ内の社報を前提として、多くの関係者に協力していただいたものであり、一般公開する予定はありません」(同前)とのことで、ファンが手に入れることは難しいとのこと。死してもなおミスターはファンの心に生き続けることの証左となった今回の騒動。まさに「長嶋茂雄は永久に不滅です」だろう。

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