変わり果てた姿で見つかった(SNSより)
「詐欺拠点」と「身投げ」が横行する街
なぜ、異国の地で中国人の若者がこのような目に遭ってしまったのだろうか──。背景には、彼女が発見された『シアヌークビル』という地域特有の事情があるようだ。カンボジアの現地事情に詳しいジャーナリストの泰梨沙子氏が解説する。
「シアヌークビルは中国人が非常に多い地域で、『詐欺拠点が集中している街』として知られています。カンボジア政府が海外投資の誘致を促したため、2016年ごろから中国資本が流入し、現地に中国人が急増しました。しかし、2019年のオンラインカジノの禁止、新型コロナによる観光客激減、不動産バブル危機などの影響を受けて、滞在する中国人の数は大幅に減少。稼ぎを失った中国系の犯罪集団は、人身売買や強制労働による国際的特殊詐欺に手を染めていきました。
現在は、詐欺拠点から身投げ(飛び降り)する外国人がいたり、誘拐や拉致も頻繁に起きたりするような場所と化しています。詐欺グループで成果を上げられなかった人間が、他の拠点に『売られる』といった人身売買も横行していると考えられます」
