サラリーマンも経験(撮影/山口比佐夫)
TikTokでの動画再生数は数百万回を超え、街を歩けば「あ、江戸走りの人だ!」と修学旅行生に囲まれる。一躍「時の人」となった大場克則さん(61)だが、その生活は驚くほど地に足がついているという。浮つくことなく彼が目指すのは、自身の売名ではなく「文化の継承」だった──。【前後編の後編。前編から読む】
バズってもゴミ出しは私の仕事
──街で声をかけられることも増えたと思いますが、生活は変わりましたか。
「変わった部分と変わらない部分があります。先日も地元のラジオ取材の後に外で実演していたら、通りすがりの方に『江戸走りの方ですか!?』と驚かれました。門司港に旅していたときも修学旅行生に囲まれて写真撮影会になったり。
でも、家の中では何も変わりませんよ。妻に『ゴミ出しといて』と言われたら『はい、分かりました』と即答です。家での皿洗いも私の担当。家族は『またお父ちゃんがバズってるな』くらいの生温かい目で見守ってくれています。逆に、家族まで舞い上がらずドライでいてくれることが、私にとっては一番の安心材料ですね」
──収入面でも大きな変化があったのでは?
「いや、それが劇的に変わっているわけではなくて、地元の会社に勤めていたサラリーマン時代と同じくらいなんです。そういう意味じゃまだ私が商売下手ですね」
