石破茂一覧/6ページ

【石破茂】に関するニュースを集めたページです。

小泉進次郎氏に自民総裁選出馬説「反逆の政界再編チーム」も
小泉進次郎氏に自民総裁選出馬説「反逆の政界再編チーム」も
 9月下旬に迫った自民党総裁選。出馬が予想されているのは、現職の安倍晋三首相と石破茂氏の2人で、下馬評では安倍首相の圧倒的有利。このままいけば安倍首相が3選し、自民党政権が倒れない限り、2021年まで総理の座につくことになる。 そんななか、政治情報サイト「選挙ドットコム」が7月27日に発表した調査結果(約1万人対象)では、次の総裁に「誰がふさわしいか」の問いに、安倍首相と答えたのは29.5%、石破氏は29%。そして、この2人を上回ったのが、小泉進次郎氏(37才)の29.8%だった。それほどまでに「進次郎待望論」が高まっている。◆政界再編チームをつくる気じゃないか 進次郎氏が「将来の総理候補」であることは間違いないが、それは「もっと先」のことだと思われてきた。しかし、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう話す。「私はかねてから『2021年進次郎決起説』を唱えてきました。進次郎は2011年、私に“東日本大震災で負った傷やこの閉塞感には、10年で区切りをつけたい”と言っていた。また、2020年の東京五輪後に日本は五輪特需の終わりで景気が後退するといわれています。その時に中心世代となる進次郎が新政権構想を掲げて決起するという説です。しかし、最近の動きを見ると、彼は決起のタイミングを前倒しにしている感じがする。すでに動き始めているのではないか」 今年3月、進次郎氏は自民党の若手議員らおよそ30人で有志の勉強会「2020年以降の経済社会構想会議」を立ち上げ、会長代行に就任した。さらに7月5日には超党派で国会改革に取り組む「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」を開催し、これには野党からも中堅・若手議員が参加し、その数は約100人にも膨れ上がった。 また、6月の新潟県知事選では、自民党候補の応援に行かなかったことでも注目を浴びた。「一連の行動から、安倍首相の周辺は“9月の総裁選を睨んで反逆の政界再編チームをつくる気じゃないか”と警戒感を強めています」(全国紙政治部記者) 父である小泉純一郎元首相(76才)もまた、最近急速に「安倍批判」に舵をきっている。『週刊朝日』(4月27日号)のインタビューでは「(安倍首相は)引き際だ」「本当ならとっくに辞めてなきゃいけないはず。バレている嘘をぬけぬけと今も言ってるなぁとあきれているんだよ、国民は」と厳しい口調で批判。さらに安倍首相とは別の派閥の人間と会食をするなど急接近している。「純一郎さんと進次郎さんが同時に動き出したことは不可解。総裁選を前に2人の動きが加速しているのは、もしかすると“進次郎出馬”の布石なのかもしれない」(前出・記者) さまざまな“状況証拠”が、進次郎氏の総裁選出馬を後押ししているようにも見える。「進次郎氏はお父さん同様、空気を読むのに非常に長けている。総裁選直前になり“本当に2021年まで安倍政権でいいのか?”という空気が国民に広がれば、9月出馬の最後の一手になる可能性もある。彼が出れば安倍首相にとって強力なライバルとなり、一気に形勢逆転となることも充分あり得る」(自民党関係者) 7月29日の日曜日、小泉家の地元・横須賀にある神社で恒例の夏祭りが行われた。台風が通過した後の雲ひとつない空の下、毎年、神輿の休憩所となっている小泉家の玄関前には、祭りの法被を着た大勢の地元住民が集まり、活気に満ちていた。 進次郎氏は朝方、地元の法被を着て30分だけ顔を出すと、「今日は他にもいろいろ回らないといけなくて」と慌ただしく外出してしまったといい、本誌記者が訪れた時には生憎その姿はなし。だが、記者に気づいた地元の人たちは、「進さんの取材? よく書いてね!!」「未来の総理よ!」「安倍さんにはもうこりごり。今から進さんでいい!」と一様に声をかけてきた。※女性セブン2018年8月16日号
2018.08.05 07:00
女性セブン
小泉進次郎氏、アドリブ初出演映画の再公開で囁かれる説
小泉進次郎氏、アドリブ初出演映画の再公開で囁かれる説
 米軍基地が近いことからジャズ喫茶やミリタリーショップなどが軒を連ね、アメリカと日本の文化が混在した独特の雰囲気が漂う神奈川県横須賀市の「どぶ板通り商店街」。その一角で、若い男性と話し込む地元出身の国会議員に、通りすがりの主人公が声をかける。「進次郎! 久しぶり!」「こんにちは!」 サッと手を挙げて主人公の声に応じたのは、黒いスーツに身を包んだ小泉進次郎衆院議員(37才)。 これは横須賀を舞台にした映画『スカブロ』のワンシーン。監督の矢城潤一氏をはじめ、俳優陣のほとんどが横須賀出身。地元企業や市民の協賛を得た全面バックアップによるいわば“横須賀ローカル”の作品だ。 昨年6月に地元限定で封切られたが、この7月21日から東京・新宿での公開が始まり、名古屋、大阪、長野でも順次公開予定となっている。 進次郎氏の出番はわずか15秒ほどだが、7月23日に都内で行われた映画のPRイベントに横須賀発祥のスカジャン姿で登場。“地元愛”を熱く語った。さらに映画で初共演を果たした兄について、「小泉孝太郎(40才)ってすごいと思った。(俳優に)進む道は間違っていなかった」と評価した。 矢城監督が進次郎氏の俳優デビューの経緯を明かす。「最初のオファーでは“機会があれば”という返事でしたが、撮影の最終週に進次郎さんが横須賀に来るという情報が入ったので、“明日どうですか?”とダメ元でお願いしたところ、急遽出ていただけることになって驚きました。当日は撮影の30分前に現場入りされて、打ち合わせをしました。進次郎さんの方から“いつものぼくのように、こんなふうに話すのはどうですかね”と提案もあり、ほとんどがアドリブでした」 映画『スカブロ』は思わぬ方面から注目を集めている。「最初の公開から1年あいたこのタイミングでの全国公開は、9月下旬に差し迫った自民党総裁選への準備ではないかと見る人もいる」(自民党関係者) 総裁選とは、自民党の国会議員や党員らが総裁(党首)を選出するために行う選挙だ。衆院第一党のリーダーに選ばれることは、すなわち総理大臣になることを意味する。 出馬が予想されているのは、現職の安倍晋三首相と石破茂氏の2人で、下馬評では安倍首相の圧倒的有利。このままいけば安倍首相が3選し、自民党政権が倒れない限り、2021年まで総理の座につくことになる。 だが、森友・加計問題をはじめとするスキャンダルの続出で、安倍内閣の支持率は低迷。最近の世論調査(毎日新聞が7月28・29日に実施)でも支持37%に対し、不支持は44%と国民の不信感は強い。「支持されていない安倍内閣が続くのは、野党がだらしないことが大きな原因で、そんな“消去法”の内閣が続けば、閉塞感と政治不信がますます強まる。そこで、“本当に安倍3選でいいのか”という声が、自民党の若手議員のなかからも出始めている」(全国紙政治部記者) 政治情報サイト「選挙ドットコム」が7月27日に発表した調査結果(約1万人対象)では、次の総裁に「誰がふさわしいか」の問いに、安倍首相と答えたのは29.5%、石破氏は29%。すでに出馬が確実視されているこの2人を上回ったのが、進次郎氏(29.8%)だった。それほどまでに国民の「進次郎待望論」が高まっている。※女性セブン2018年8月16日号
2018.08.02 07:00
女性セブン
角栄・大平墓参りの石破氏に「渡辺美智雄氏が先では」批判
角栄・大平墓参りの石破氏に「渡辺美智雄氏が先では」批判
 政治家が大勝負に挑むとき、薫陶を受けた派閥領袖の墓前に手を合わせ、「決意」を誓うことは自民党の古き良き伝統だ。 だが、墓参の相手や順番を間違えると、せっかくの美徳も、「どんな御利益を願ったのやら」と打算を見すかされてしまう。 総裁選で安倍晋三・首相に「討ち死に覚悟の一騎打ち」を挑む姿勢を見せている石破茂・元幹事長は、この7月に新潟の田中角栄元首相と香川の大平正芳元首相の墓を相次いで参った。「東京一極集中を是正し、地方に所得と雇用を作らなければならないという、角栄先生の思いを引き継いでいる」 石破氏は角栄氏の生家の前で総裁選の“抱負”をそう語り、増税を掲げて総選挙に臨んだ大平氏の銅像の前では、「不人気な政策でも国民に問う姿勢を、政治家は学ばなければいけない」と讃えた。 角栄氏が石破氏の「政治の師」の1人であるのは間違いない。田中派参院議員で自治大臣を務めた石破氏の父・二朗氏が亡くなった時、角栄氏はロッキード事件の被告人で“謹慎中”の身ながら鳥取へ飛び、葬儀委員長として盛大な「田中派葬」で送った。その際、銀行員だった息子の茂氏に衆院選出馬を勧め、躊躇すると「馬鹿者!」と叱咤激励して出馬まで田中派の「派閥秘書」として面倒を見た。それが、石破氏が「角栄の最後の弟子」を自任する理由だ。 しかし、大平氏はその頃すでに亡くなっており、石破氏との接点はない。岸田派議員が言う。「石破さんの狙いは宏池会(岸田派)の票だ。総裁選では最大派閥の細田派、麻生派、二階派がいち早く安倍首相支持を打ち出していたから、議員票を期待できるのは田中派の流れを汲む竹下派と宏池会くらいしかない。だから田中先生だけでなく、宏池会の創設者である大平総理の墓にまで足を伸ばし、岸田派にも共闘をアピールした。大平先生もあの世で“アーウー”と戸惑っているんじゃないか」 石破氏の節操のなさに憤慨する自民党議員もいる。「墓参りするなら、世話になった渡辺美智雄先生が先じゃないか」(ベテラン議員) 確かに、石破氏にとって角栄氏と並ぶ「政治の師」といえるのは“ミッチー”の愛称で呼ばれた渡辺元副総理だろう。1986年の総選挙に出馬した石破氏は、同じ選挙区に田中派の先輩議員がいたことから田中派に入れず、中曽根派の大幹部だったミッチーを頼って当選後は中曽根派に所属した。 石破氏が総裁選に向けて書き下ろした政権構想ともいえる新著『政策至上主義』(新潮新書)でも、冒頭で〈政治家の仕事は、勇気と真心をもって真実を語ることだ〉というミッチーの言葉を「私の原点」だと書いている。だが、恩人である渡辺氏の墓参りには「少なくともこの1年くらいは行っていません」(石破事務所)という。中曽根派の流れを汲む二階堂派はすでに安倍支持を決めているから、“総裁選の票にはならない”と踏んだのだろうか。 ところで、石破氏の『政策至上主義』は発行1週間で増刷がかかり、発行部数は2万部(7月26日時点)。「手応えはある」(担当編集者)という。総裁選直前に出版された安倍首相の『美しい国へ』は約52万部、麻生太郎・元首相の『とてつもない日本』は約22万部を短期間に売り上げた。 安倍、麻生氏の背中ははるか遠い。※週刊ポスト2018年8月10日号
2018.08.01 16:00
週刊ポスト
安倍首相 総裁選で敵対した者は推薦人含め「干す」覚悟も
安倍首相 総裁選で敵対した者は推薦人含め「干す」覚悟も
 9月の自民党総裁選で安倍晋三首相が3選を果たした場合の閣僚名簿案が複数、流布されている。信頼する“お友達”を数多く起用するとみられており、官房長官には出身派閥でもない外様の菅義偉氏ではなく、派内から側近筆頭の下村博文氏、対抗で松野博一・元文科相のどちらかを選ぶのではとみられている。ただし、安倍首相が官房長官交代に踏み切る場合、菅氏を古巣の総務大臣に横滑りさせ、〈萩生田光一・官房長官 菅総務大臣〉という別の閣僚名簿案もある。 自民党ベテランは、「閣僚名簿案は少なくとも3種類は流れているが、いずれも菅官房長官が交代する前提になっている。菅氏を牽制したい細田派か、“重石”を取り除きたい官邸の安倍側近あたりが発信源ではないか」と読んでいる。 大臣名簿が流れれば、“殊勲をあげよう”と安倍首相への忠誠を示す動きが強まる。 官房長官更迭説が流布された菅氏は無派閥議員を集めて安倍支持を訴え、竹下派事務総長の山口泰明氏は派閥の方針が決まっていないにもかかわらず、「安倍3選支持」をぶち上げて驚かせた。「昔の総裁選では派閥で推薦人を貸し借りしていたが、今の時代はそうはいかない。選挙に相当強くないとね」 安倍首相は麻生太郎・副総理兼財務相、二階俊博・幹事長との会談でそう発言し、総裁選で敵対すれば“推薦人を含めて干し上げる”という覚悟を示した。推薦人の締め付けで野田聖子・総務相を出馬できなくしたうえで、ライバルを石破茂氏1人に絞って圧勝する戦略だ。 その結果、自民党内で真の権力闘争はなくなり、安倍政権がどんなに国民の強い批判を浴びても自民党内政権交代は起きそうにない。『自民党──「一強」の実像』などの著書がある政治学者、中北浩爾・一橋大学大学院教授は安倍政権下で自民党内の政治力学が大きく変化したと指摘する。「安倍政権の特徴は、強い官邸が弱体化している派閥を取り込むことで党を掌握し、派閥も安倍さんに取り込まれることをリソースとして生き延びているのが現状です。同じ官邸主導でも、党内の“抵抗勢力”と争った小泉政権とは違い、政策による党内抗争や派閥がポスト配分で争うこともなくなった。これまでなかった現象です。その結果、政治基盤は安定したが、党内の切磋琢磨がなくなり、政治にダイナミズムが失われたという問題点もある」 そしてこう続ける。「はっきり言えるのは、次のリーダーが非常に登場しにくい状況になっているということです。これは将来の自民党にとって必ずしも好ましいことではない」 国民も、政権交代も権力闘争もない出来レースの総裁選など望んでいない。※週刊ポスト2018年8月3日号
2018.07.24 16:00
週刊ポスト
麻生氏の「自民支持者は新聞不要論」が説得力持つ理由
麻生氏の「自民支持者は新聞不要論」が説得力持つ理由
〈朝日新聞の信頼度は日本の有力紙の中で最下位〉という衝撃的な調査が英国オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所が毎年行なっている国際的なメディア調査レポートの最新版で発表された。日本の新聞で読者の信頼度が高いのは1位が日経新聞、2位地方紙、3位読売新聞で、朝日新聞は産経新聞(4位)や毎日新聞(5位)より下の6位となった。 国民から不信を持たれる原因は、慰安婦報道や吉田調書問題など間違った報道を誤報と認めて謝るのが遅すぎるからだろう。 安倍晋三・首相と麻生太郎・副総理兼財務相にとって、朝日新聞は格好の標的だった。朝日が政権批判の記事を書けば書くほど、2人は同紙の記者を翻弄することで“捏造の朝日”というレッテル貼りと自己正当化に利用した。「朝日を批判すれば政権は維持できる」──味を占めた安倍政権は何でもありになってきた。 延長国会では「カジノ実施法案」の強行採決に走り、「1票の格差」是正で定数ゼロとなった島根と高知の自民党参院議員を来夏の参院選で事実上の無投票で当選させようという公選法改正案(※注)も“数の力”で成立させる構えだ。【※注/2016年参院選で「1票の格差」解消のために導入された「鳥取・島根」「徳島・高知」2つの“合区”により2019年参院選で議席を失う現職議員を救済するため、自民党は国会に公職選挙法改正案を提出している。合区を解消するのではなく比例代表の定数を増やし、拘束名簿式を一部導入して“特別枠”を設ける狙いとみられている】◆新聞批判が示すサイン 本人はその間に秋の自民党総裁選での3選に向けて着々と足場を固めている。麻生氏、二階俊博・幹事長も次々に安倍支持を表明した。「総裁選は安倍総理の3選で決着が付いたようなもの。あとは安倍さんが石破茂にどのくらいの大差をつけてぶちのめすかが見ものだ」 安倍側近はそう豪語する。朝日が1面トップで追及を続けた森友・加計疑惑など“終わった話”と歯牙にもかけていない。新聞の劣化は、政治の劣化を招く。朝日新聞OBのジャーナリスト・前川惠司氏が語る。「政治家が新聞批判を始めるのは、本当は政権末期のサインです。佐藤栄作首相が退陣会見で『偏向的な新聞は嫌いなんだ。直接国民に話したい』といったときも、福田康夫首相が『あなたとは違うんです』といったときもそうだった。 麻生氏の数々の新聞批判は政権が吹き飛ぶきっかけになってもおかしくない内容だが、そうならないところに朝日の信頼低下の深刻さがある。新聞が“社会の木鐸”としての機能を失えば、チェックがなくなった政治も間違いなく劣化していく」 それは最終的には国民の劣化につながっていく。メディア法が専門の服部孝章・立教大学名誉教授が指摘する。「朝日を含めて安倍退陣要求を正面から書く新聞が1つもない。安倍内閣の失政は明らかでも、その先の見通しをメディアが読者に示すことができないわけです。現状維持なら国民は新聞を読んで考える必要がないから、『新聞を読んでも無駄』という意識が高まる。麻生氏の『自民党の支持者は新聞を読まなくていい』という論理が説得力を持つ。 デジタル社会で新聞は教養として読まれるものではなく、仕事で必要に駆られて読む類の“ツール”になっている。政権に都合のいい“無知のススメ”はこの国に相当浸透しているように思える」 服部氏は、この道は政治家も新聞も国民も“1億総白痴化”へと進む道だと警鐘を鳴らすのだ。※週刊ポスト2018年7月13日号
2018.07.05 07:00
週刊ポスト
初の女性宰相は? 古谷経衡が野田聖子を激推しする理由
初の女性宰相は? 古谷経衡が野田聖子を激推しする理由
 財務事務次官のセクハラ騒動、そして、その対応を巡って失言を繰り返す政治家たち。霞が関や永田町の「女性蔑視」姿勢が露わになった。「日本中枢のエリートたちの“男性優位”思考を改めるのは一筋縄ではいかない。女性首相が誕生するぐらい抜本的な変革が必要」と文筆家・古谷経衡氏は指摘する。なかでも古谷氏が期待をかけるのが野田聖子総務大臣である。 * * * 野田聖子の不妊治療を巡る体験は、壮絶である。事実婚の夫・鶴保庸介(当時)と共に不妊治療を受け続け、体外受精に及ぶこと14回。失敗につぐ失敗でようやく実った奇跡であった。が、ようやく授かった子は、不幸にも切迫流産してしまう。 普通ならここで挫折の道が待っていると思うが、野田はあきらめない。野田は、鶴保庸介と2007年に離別し、2011年に一般男性と結婚したことに前後して、体外受精で出産に成功した。このとき野田は50歳。卵子は米国人女性のものを着床させ、精子のみ野田の結婚相手のものだった。 つまり野田は、自身の卵子での出産を断念せざるを得ないにもかかわらず、出産を希望したのである。にしてもこの年齢は「高齢出産」という域を超えた未知の領域に思える。 議員活動をしながら、これだけの「試練」に立ち向かう野田聖子というひとりの人間に、私は驚嘆と感動を覚えた。こんなことは、並大抵の意思でできることではない。「きょうからダイエットを始めよう」とか、そんな生半可で、中途半端で、どうでもよい決意と野田のそれとは比べるべくもない。  そしてこの間、野田は郵政民営化に反対して自民党を離党。地盤の岐阜1区にて無所属で立候補するも、小泉から刺客を送られて徹底的に望まない抗戦を強いられるのである。しかしそのたびに、野田は敗北することなく勝利をつかみ取ってきた。最終的に野田は自民党に復党する。 だが野田は従順ではない。2015年9月の自民党総裁選では総裁選立候補を表明するも、推薦人20名を集められず断念。安倍は無投票で総裁に選出された。だが、野田の野心は小池百合子のように自民党の外で継続されるのではなく、自民党の中からまるで自民党という殻を食い破って産まれ出る何かのように、その野心をたぎらせている。 男性に従順であり、無意識的にも意識的にも男性的価値観に追従し、「女」である事を売り物にして政治家の道に進んだ凡百の女政治家と野田は全く異なっている。 2018年3月からにわかに安倍政権が「放送法4条(政治的公平性)の撤廃」を目指して答申をまとめた際も、野田は所轄大臣(総務)として明確に反対した。結果、答申には「放送法4条の削除」は見送られた。 安倍一強と言われながら別派閥ですら安倍支持を表明する中で、野田の存在は良い意味で異様に映る。ポスト安倍、と目される人物は2018年6月現在、石破茂、岸田文雄、野田聖子の3名となっている。私は石破のファンだが、ここでは断然野田聖子を推したい。※『女政治家の通信簿』(小学館新書)より。文中敬称略。【PROFILE】ふるや・つねひら/1982年、札幌市生まれ。文筆家。日本ペンクラブ正会員。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。インターネット、ネット右翼、若者論などを中心に言論活動を展開。近著に小説『愛国奴』。2018年6月13日(水)19:00より、八重洲ブックセンター本店にて舛添要一氏とのトークショー&サイン会「日本に女性首相が誕生する日」を開催予定(http://www.yaesu-book.co.jp/events/talk/14138/)。
2018.06.07 07:00
NEWSポストセブン
中曽根氏を追った安倍氏 お友達重用など後継者選びで大差
中曽根氏を追った安倍氏 お友達重用など後継者選びで大差
 安倍晋三・首相の連続在職日数は「2000日」に迫ろうとしている。小泉純一郎を抜いて、ついに佐藤栄作、吉田茂という「大宰相」に次ぐ歴代3位の長期政権となった。 安倍首相は「戦後レジームからの脱却」を掲げ、憲法改正、規制緩和、日米同盟の再構築など、「大勲位」中曽根康弘・元首相の背中を追いかけてきた。いま、安倍氏は仰ぎ見る存在だった中曽根氏をすでに在職期間で追い抜いたが、国民の目に映る安倍氏の姿は“大宰相”とはほど遠い。 2人の宰相は後継者選びで大きな差が出た。中曽根氏は自民党総裁任期を1年延長して5年間首相を務めた後、「ニューリーダー」と呼ばれた竹下登氏、宮沢喜一氏、そして安倍氏の父・晋太郎氏の3人の総裁候補の中から竹下氏を後継者に指名した。世に言う「中曽根裁定」である。 いずれも派閥領袖の実力者たちが、なぜ、後継指名に従ったのか。政治学者の後房雄・名古屋大学大学院法学研究科教授が指摘する。「中曽根政権時代は田中角栄、福田赳夫、鈴木善幸という長老が政界で隠然たる力を持っていた。そこで中曽根氏はニューリーダー3人を重用し、重要閣僚や党3役を歴任させることで各派の世代交代を進め、長老の力を削いで総理の権力基盤を確立した。3人にすれば、自分たちに力を付けさせてくれたのは中曽根氏という恩義があるから、裁定には逆らいにくい」 中曽根氏は3人に中曽根路線を引き継ぐことまで約束させた。安倍首相も総裁任期延長の党則改正を行なった。しかし、今年9月の総裁選で“ポスト安倍”に名前が挙がる石破茂氏、野田聖子氏、岸田文雄氏の3人は“安倍政治からの転換”を掲げる三者三様の政策作りを急いでいる。「安倍さんは後継者づくりに失敗した。お気に入りの稲田朋美・元防衛相にタカ派路線を引き継がせようとしたが、本人に実力が伴わずに自滅した。下村博文・元文科相も同じだ。残った3人はというと、石破(茂)氏や野田(聖子)氏は政敵で、岸田(文雄)氏もリベラルで安倍首相とは思想が違う。安倍首相が9月の総裁選で3選してもしなくても、ポスト安倍に安倍路線が否定され、キングメーカーにはなれない」(同前) これも人事に私情を入れ、能力ではなくイエスマンとお友達を重用してきたツケが回ってきたといえる。※週刊ポスト2018年6月15日号
2018.06.06 07:00
週刊ポスト
日本経済の命運を握る自民党総裁選 超円高&デフレに逆戻りの可能性も
日本経済の命運を握る自民党総裁選 超円高&デフレに逆戻りの可能性も
 2018年9月に行なわれる自民党総裁選は、森友学園・加計学園問題や財務官僚の不祥事などで内閣支持率が急落し、安倍晋三総裁の3選に不透明感が色濃くなっている。経済アナリストの森永卓郎氏は、「その行方によっては、日本の経済政策もガラリと変わりかねない」という。森永氏が解説する。 * * * 私は、2018年9月の自民党総裁選の結果が、その後の日本経済の命運を握ると考えている。誰が安倍氏の対抗馬となるか、現状では非常に見極めにくいが、私は岸田文雄・政調会長が最有力と見ている。 岸田氏は、4月18日の岸田派の政治資金パーティーにおいて、「岸田政権」構想のたたき台ともいえる政策骨子を明らかにしている。そのキャッチコピーは、「K-WISH」(国民の願い)。「国民の多様な声、異なる意見にも丁寧に耳を傾けるボトムアップの政治」を掲げた「Kind(優しい)な政治」をはじめとして、「Warm(温かい)な経済」「Inclusive(包括的)な社会」「Sustainable(持続可能)な土台」「Humane(人間味ある)外交」の頭文字を取ったものだ。 この岸田氏の政治骨子について、竹下派会長の竹下亘・総務会長は甥のDAIGOの決め台詞である「ウィッシュ!」を横取りするなと茶々を入れながらも、「政策的には近い」と評した。総裁選の有力候補といわれる石破茂・元幹事長も「親和性を感じる」といった趣旨の発言をしている。 そうした反応を見る限り、総裁選の構図は「安倍・麻生連合軍」対「岸田・石破・竹下連合軍」の一騎打ちになる可能性が高い。二階派を率いる二階俊博・幹事長は、いまだ安倍支持と見られているが、情勢を見ながら土壇場で勝ち馬に乗ろうとする可能性が高いと見ている。 今や混迷の様相を呈する自民党総裁選で、もし私が安倍氏の最有力対抗馬と見る岸田氏が当選すれば、日本の政策がガラリと変わるのは間違いない。岸田氏が掲げる「ボトムアップの政治」というのは、内閣に官僚の人事権を集中させる改革を行なってトップダウンの政治を目論んだ安倍氏の政治手法の完全否定に他ならない。 さらに岸田氏は、政策骨子に「Sustainable(持続可能)な土台」を掲げている。これは、持続可能な財政健全化のために、消費税率引き上げを2019年10月から予定通り行なうということだろう。その政治骨子に竹下氏も石破氏も共鳴したのは、その2人も消費増税に賛成だからだ。 岸田氏が総裁選に勝利すれば、消費増税が予定通り行なわれることが決まり、財政は大幅な引き締めとなるだろう。2019年度はどうかわからないが2020年度はマイナス成長となり、日本の景気が失速することはほぼ間違いない。さらに、あの民主党政権末期の悪夢のような「超円高&デフレ」に戻ることもあり得なくはないと見る。
2018.05.23 11:00
マネーポストWEB
解散総選挙で自民党大乱の火の手 キーマンは小泉進次郎氏
解散総選挙で自民党大乱の火の手 キーマンは小泉進次郎氏
 もし今、安倍晋三首相が解散総選挙に打って出たとして、戦う敵は野党ではない。自民党内の反安倍勢力こそが、選挙戦で首相の前に立ちふさがるのだ。その分裂選挙のキーマンになるのが小泉進次郎氏だ。 昨年の総選挙では安倍首相に代わる「党の顔」として全国を応援に回り、当落線上の候補に勝利をもたらす“救世主”となった。 9月に予定されている自民党総裁選でもその去就が流れを決めると注目されており、解散風の中、党内で「進次郎氏の支援」を求める声は一段と強まっている。選挙に不安を抱える安倍チルドレンたちが「安倍支持」陣営にとどまるか、それとも「反安倍」に回るかは彼の行動に大きく左右される。 その進次郎氏は安倍政権後をにらんだ若手議員の政策勉強会を次々に立ちあげ、総裁選について興味深い発言をしている。「今年は党総裁選もあるので『次は誰か』と言われるが、もうそういう時代じゃない。『次は誰か』ではなくて、『次はどのチームか』という時代だ。日本に降りかかってくる多くの課題や問題を一人一人がプロフェッショナリズムを発揮してチームになって当たっていく時代だ」(4月26日の自民党本部での会見) 総裁選はポスト安倍に名前のあがっている石破茂氏や岸田文雄・政調会長、野田聖子・総務相といった総裁候補個人の争いではなく、「安倍政治を継承する」勢力と進次郎氏ら次の時代に向けた「新しい政治」をめざす勢力の争いと捉えていることがわかる。岸田派中堅議員は、進次郎氏の発言の裏をこう読む。「進次郎の勉強会には有能な官僚出身の若手議員が集まっている。彼らは霞が関のバックアップを受けて秋の総裁選で安倍政治を終わらせ、自民党の世代交代を図ろうと考えている。総裁候補たちにそれに乗るかどうかの踏み絵を迫ったわけだ。安倍総理がその流れを止めるために解散・総選挙を打つなら、別のチーム、つまり自分たちが自民党内での政権交代を掲げて総選挙を戦うつもりだろう」 安倍首相は憲法改正に必要な衆院3分の2の勢力を失うことになっても、スキャンダル隠蔽と政権維持のための解散をにらんでいる。だが、首相が解散の「か」の字を口にした瞬間から、自民党大乱の火の手が上がる。※週刊ポスト2018年5月18日号
2018.05.08 16:00
週刊ポスト
自民総裁選、「ポスト安倍」を裁定する真のキングメーカーの名
自民総裁選、「ポスト安倍」を裁定する真のキングメーカーの名
 派閥政治全盛の時代、自民党の総裁選は派閥領袖たちの利害打算と合従連衡で投票前に勝者が決まった。ここ数年自民党は「安倍一強」と言われてきたが、最近は揺らぎも出ている。共同通信の世論調査(4月14~15日調査)の「次の総裁にふさわしい人」で1位は石破茂・元幹事長(26.6%)、2位・小泉進次郎氏(25.2%)、3位が安倍首相(18.3%)となったのだ。「安倍一強」体制が崩壊し、総裁選が本命不在となると、自民党ではそうした派閥政治の力学が復活した。 現在の党内バランスの中で「次の総裁」を決定づけるキャスティングボートを握っているのは、「キングメーカー」と呼ばれる麻生太郎・財務相や二階俊博・自民党幹事長でも、「影の総理」と評される菅義偉・官房長官でもない。ましてや、権力を失いつつある安倍首相には、後継者を指名する力は残っていない。長年、自民党の派閥抗争史を取材してきた政治ジャーナリスト・野上忠興氏が語る。「総裁選の歴史では、各派閥の合従連衡で勢力が拮抗した時、思わぬ人物が勝敗のカギを握ることがある。 田中角栄と福田赳夫が争った1972年の総裁選では、まだ小派閥の領袖にすぎなかった中曽根康弘が、福田陣営から田中陣営に寝返って田中内閣ができた。現在の自民党の状況は、麻生氏、二階氏、菅氏という政権中枢の実力者3人が“三すくみ”状態で決定権を持てないところが似ている」 今回の総裁選でも、これまで権力の中心から外れていた1人の政治家に、次期総理・総裁の事実上の「裁定権」が回ってきた。 党内第三派閥・平成研の会長に就任したばかりの竹下亘・自民党総務会長である。兄の竹下登・元首相の秘書を長く務め、政界デビューも遅かったことから、派閥会長になっても総裁候補とはみられていない。 政治的な“実績”は、国対委員長時代に森友学園の籠池理事長が「首相夫人から100万円受け取った」と発言したことに「首相に対する侮辱だ」と怒り、証人喚問を決めたことで知られる。 その竹下氏はいま、秘書時代の後輩だった安倍首相を「安倍クン」と呼び、石破派のパーティでは、「石破(茂・元幹事長)さんが腹を固め、同志の皆さん方が『やるぞ』と本当に腹を固める時期はいつかとじっくり拝見させていただいている」と支持を匂わせ、岸田文雄・政調会長にも、「政策的に一番近いのは宏池会(岸田派)だ」と総裁候補2人を両天秤にかけている。「兄がつくった旧竹下派は自民党を支配する力を持っていたが、小泉政権時代に徹底的に弱体化させられ、清和研(細田派)に党内の覇権を握られた。竹下氏には派閥を再興し、内心、安倍政権をひっくり返して細田派に雪辱を果たしたいという思いがある。 麻生、二階、菅といった実力者たちは、党内の派閥力学からいって自分たちではなく、竹下氏が担いだ候補が勝ち馬になるとわかっているから、怨念を承知で彼がどの候補を選ぶかを見極めようと接近している」(野上氏) かつて中曽根首相が総裁任期延長後に力を残して退陣する際(1987年)、自民党では総裁選を実施せずに、安倍首相の父・晋太郎氏、竹下氏の兄・登氏、そして宮沢喜一氏の3人の総裁候補の中から中曽根氏が後継総裁を指名する「中曽根裁定」が行なわれた。 そして誕生したのが竹下内閣だ。弟の亘氏は当時の中曽根氏とは政治的実績も、党内の力も遠く及ばないにもかかわらず、いまや次期総裁を選ぶ「竹下裁定」の権限を持つことになった。 勝者を決める竹下氏を味方につけた者が次の政権の中枢に座ることができる総裁選のメカニズムを実力者たちだけがわかっている。※週刊ポスト2018年5月4・11日号
2018.04.24 07:00
週刊ポスト
安倍首相の3選確率 「麻生氏辞任でゼロになる」と自民議員
安倍首相の3選確率 「麻生氏辞任でゼロになる」と自民議員
 この国の政治はもはや“安倍抜き”で進み出した。安倍晋三首相が訪米中に財務省のセクハラ次官が辞任し、テレビ朝日は女性記者がセクハラ被害を受けたと会見。国会では首相側近である柳瀬唯夫・経済産業審議官(元首相秘書官)の証人喚問や参考人招致も避けられそうにない。帰国したとき、政権は焼け野原になっていたのだ。 福田淳一・前財務事務次官に引導を渡したのは二階俊博・自民党幹事長と井上義久・公明党幹事長の「ケジメをつけろ」の辞任勧告であり、麻生太郎・財務相もそれを受け入れた。自民党内ではこんな数字が囁かれている。「これで20%から10%に下がった。あとは麻生さんが辞任すればゼロになる」(中堅議員) 内閣支持率のことではなく、「安倍3選確率」だという。安倍首相が秋の総裁選で3選する可能性は限りなくゼロに近づいているとみられているのだ。「まるで総理の留守を狙ったように身内の与党から不利な状況が作られ、訪米の成果など吹き飛んだ。一体、菅(義偉)官房長官は何をやっていたのか」(安倍側近) これまで政権の危機を救ってきた菅氏も動かない。自民党各派の関心はすでに「次は誰か」に移り、実力者のちょっとした動きが、大きな波紋を広げていく。「(安倍首相の)3選は難しい。信頼がなくなってきている」 いち早くそう声を上げた小泉純一郎・元首相が安倍首相の留守中に二階氏、小池百合子・東京都知事らと会合を持つと、「安倍降ろしが話し合われた」という情報が流れた。 首相がコケれば“タナボタ”で政権が転がり込むと色気満々の総裁候補たちは世論調査の数字に敏感になり、一喜一憂している。 1位は石破茂・元幹事長(26.6%)、2位・小泉進次郎氏(25.2%)、3位が安倍首相(18.3%)──共同通信の世論調査(4月14~15日調査)の「次の総裁にふさわしい人」で石破氏がトップに立つと、4位(5.9%)と大きく水をあけられた岸田文雄・政調会長の側近議員たちは慌てた。「石破と、石破の支援に回ると言われている進次郎を合わせると支持が過半数を超える。岸田さんも禅譲を期待して安倍総理と焼き肉なんか食っている場合じゃない」 共同の調査が報じられた翌日の夜、岸田氏が安倍首相と会食したことに、派内の若手からそんな不満の声があがった。暫定1位になった石破陣営の幹部は舞い上がって足が地についていない。「総裁選のキャッチフレーズは『石破の次は進次郎』に決まりだな。石破さんも、“オレは進次郎までのつなぎになる”と言っている」 同じく総裁候補とされる野田聖子・総務相、河野太郎・外相らの周辺もこの数字に一喜一憂する。※週刊ポスト2018年5月4・11日号
2018.04.23 07:00
週刊ポスト
「政治家の妻」タイプは小選挙区制で変化 ドライな夫人増加
「政治家の妻」タイプは小選挙区制で変化 ドライな夫人増加
「政治家の妻」のタイプは、小選挙区制の実施(1996年)を境に大きく変わった。派閥政治が全盛だった中選挙区時代は、派閥ごとに夫人の会が組織され、選挙も派閥ぐるみで戦った。そのため、重鎮議員の夫人が若手議員の妻に、「政治家の妻」の心得を厳しく指導した。 安倍晋三首相の母(安倍晋太郎・元外相の夫人)で「安倍家のゴッドマザー」と呼ばれる洋子夫人がリーダーを務めていた清和会(旧安倍派)夫人会の元代議士夫人は、「古参の夫人たちのご機嫌を損なうと夫の出世に影響する。新人議員の妻はそれこそ小間使いみたいに働きました」と振り返る。代議士夫人も“雑巾掛け”させられたのだ。 だが、小選挙区制が定着するにつれ、地元ではなく東京の議員宿舎に住み、選挙をしない妻が増えてきた。 ある代議士は、出馬にあたって妻に強硬に反対され、「選挙の応援は一切しなくていい」と約束させられた。ベテラン秘書が言う。「それでも夫人は選挙期間中に1回だけ地元に挨拶に来る。その時は先生が駅まで夫人を迎えに行き、帰りは最敬礼で見送っていました」 最近では、実力者や大臣になっても夫人を表に出したがらない政治家も多い。ポスト安倍では、菅義偉・官房長官の真理子夫人、河野太郎・外相の香夫人は写真もほとんどない。 石破茂・元幹事長の佳子夫人は、選挙の際は応援で全国を回る夫にかわって地元に張り付く「古いタイプの政治家夫人」として知られていたが、一昨年の大晦日、石破氏が地元事務所でカップ麺の年越しそばを食べる写真が週刊誌に報じられ、後援者から、「総理総裁を狙う政治家が年越しにカップ麺なんて、奥さんは何をしてるのか」という声があがった。 自民党「魔の3回生」を中心とする若手議員の妻となると、「夫とは別」とドライに自分の仕事を持ち、地元に滅私奉公という意識はどんどん希薄になっている。自民党秘書が語る。「九州選出のある議員は選挙に弱く、後援会からは『夫人に仕事を辞めてもらって地元を回ってほしい』との声が上がっている。だが、官僚である夫人は、『公務員だから選挙活動はできない』と断わっているそうです。別の議員の夫人は保育士で、忙しくて選挙を手伝う暇もない」 選挙を手伝うこともなく、事務所の秘書にも顔をみせず、なんと、国会議員夫人であることを隠して近所のスーパーでレジ打ちのパートをしていた妻もいる。 逆に、地元には帰らないが議員会館の事務所に頻繁に通って秘書の仕事に口を出し、デパート通いの運転手をさせる“勘違い妻”も少なくない。そういう事務所に限って、「秘書がすぐ辞める」と評判になる。政治評論家・有馬晴海氏が言う。「安倍政権への追い風で当選した魔の3回生以下の若手は、自民党の公認を得た時点で当選したようなもの。小選挙区で負けても大半は比例で復活当選している。だから夫が世襲政治家でもない限り、奥さんは政治家の妻になる覚悟もないまま、あれよあれよと代議士夫人になってしまう。 昔のように奥さんがドブ板を踏んでギリギリの戦いで勝ち上がるということはほとんどない代わり、どんなに頑張っても逆風が吹いて夫が落選すれば家族は路頭に迷う。それなら地元で頭を下げるより、自分の仕事を続けた方がいいと考える妻が増えるのは時代の流れでしょう」 そうしたドライな夫人たちと比べると、本人としては“内助の功”と思っている安倍昭恵・首相夫人は、様々な場所に登場し、夫についても言及するだけにまだ“古いタイプ”の政治家の妻といえるのかもしれない。※週刊ポスト2018年4月20日号
2018.04.10 11:00
週刊ポスト
安倍首相、昭恵さんにペラペラ喋られるくらいなら総辞職も?
安倍首相、昭恵さんにペラペラ喋られるくらいなら総辞職も?
 森友問題で窮地に陥った安倍晋三首相に対し、麻生太郎・副総理兼財務大臣や菅義偉・官房長官、二階俊博・自民党幹事長ら政権を支える自民党の実力者たちは“安倍以外”の後継者を模索している。 二階氏に近いベテラン議員は、「内閣支持率がここまで下がると、来年の統一地方選と参院選に大きな影響が出るのは間違いない」として、“最悪の場合は内閣総辞職”の可能性にも言及した。  安倍首相が麻生、菅、二階各氏ら実力者のそうした「面従腹背」に気づいていないはずがない。だから首相周辺から出始めた「電撃解散論」が現実味を帯びるのだ。大叔父の佐藤栄作・元首相が1966年、政界汚職の際に行った「黒い霧解散」を再現する可能性である。この時の総選挙は自民党が勝利した。 首相にすれば、解散論は政権幕引きに動く実力者たちに対して「死なばもろとも」と覚悟を示す恫喝であり、勝利すれば彼らの権力を削げるという賭けでもある。 そうなると、“ポスト安倍政局”を目論む側は、解散を阻止して安倍首相を倒すしか道はなくなる。 その際に安倍首相を退陣に追い込む切り札が存在する。安倍昭恵夫人の国会招致だ。佐川喚問後、野党側が「疑惑が晴れない」と昭恵夫人の証人喚問を要求しているのに対して、自民党側は、「その必要はない」(森山裕・国対委員長)と突っぱねている。 しかし、森友事件以来、会見も開かず、講演行脚では言いたい放題、「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね」とのフェイスブックの投稿に、「いいね」を押して野党の怒りに火を付けるなど、その空気が読めない言動に与党内の我慢は限界に達している。 ついに自民党執行部から、「安倍昭恵さんという存在が政権に迷惑をかけたことは事実だ」(竹下亘・総務会長)と批判が公然とあがり、石破茂氏ら反主流派には昭恵夫人の国会証言を望む声が強い。自民党国対幹部が語る。「総理は昭恵夫人を国会で証言させることだけは絶対に避けたい。だから、もし、総理が解散などと言いだして“殿、ご乱心”となったときは、最後の手段として“本人の言葉で潔白を晴らすしかありません”と与野党で昭恵夫人の国会招致を合意する。国会で決めれば総理にもストップをかける権限はない」 昭恵夫人の性格からすれば、国会招致が決まれば逃げないかもしれないが、安倍首相のプライドはズタズタになる。「総理は天真爛漫な夫人に国会でペラペラ喋られて恥をかかされるくらいなら、間違いなく内閣総辞職の道を選ぶ。ボロを出すのが心配だからではなく、夫としてのプライドの問題だろう」(同前) 国民が知りたいのは、前国税庁長官の佐川氏はじめ財務省のエリート官僚たちが、なぜ、公文書の改竄という国家を揺るがす犯罪に手を染めなければならなかったかの真相だ。 それなのに、総理大臣は「あとは国民が判断すればいい」と責任を放棄し、権力維持のために「黒い霧解散」をちらつかせて党内の反乱分子粛清に走り、総理の暴走に怯える政権首脳と自民党執行部は手段を選ばず引きずりおろそうとしている。 この国の政府・与党の政治家たちには、もはや国民の姿は映っていない。※週刊ポスト2018年4月13日号
2018.04.05 07:00
週刊ポスト
安倍首相の最大の敵は野党でも世論でもなく「党内反乱分子」
安倍首相の最大の敵は野党でも世論でもなく「党内反乱分子」
 安倍首相は「悪運」が強い。「官邸からの指示は一切ございませんでした」──運命の証人喚問の日、3月27日に首相は官邸の総理執務室のテレビにしがみついて4時間にわたる佐川宣寿・前国税庁長官の証言の一部始終を見守っていたが、そのひとことを聞くと我が意を得たように「うん」と力強くうなずいたという。 その日の夕方にはすっかり上機嫌で都内のホテルで開かれた日本看護協会主催のヘルシー・ソサエティ賞授賞式に出席し、満面の笑みを浮かべてスピーチした。「人間は諦めない、この精神が人を若くしていくのではないか」 その言葉には“政権の危機を乗り切れる”という安堵と同時に“オレも総裁3選を諦めない”という思いが込められていた。 喉元過ぎればすぐ熱さを忘れる軽さが首相の“強さ”であり、政権の不祥事が後を絶たない原因でもある。喚問から一夜明けた翌日の参院予算委員会では、すっかり自信回復した安倍首相から、思わず耳を疑う言葉が飛びだした。「あとは国民のみなさまが判断することだ」 証人喚問では誰が、なぜ文書改竄を行なったかについて肝心な部分は何一つ明らかにされていない。それなのに“オレの疑惑は晴れたから後は知らない”とは、つい先日、「行政の最終的な責任は私にある」「真摯に受け止める」と国民に反省の言葉を語った人物の弁とは思えない。 しかし、危機を乗り切れそうだと判断した首相には、もはや国民は眼中にない。あるのはいかにして政権の座にとどまり続けるかという権力欲だけだ。安倍側近が語る。「佐川喚問でヤマは越えた。総理はこれなら麻生太郎・財務大臣の辞任も必要なしと考えている。後半国会では、いよいよ憲法改正案を国会提出することで秋の自民党総裁選での3選態勢を固めるつもりだ。総理は佐川喚問に便乗して騒ぎ出した党内の安倍批判派を絶対に許すつもりはない」 自民党内では、喚問後も安倍批判が止まない。「誰が、なぜ、が一切分からない、証人もそれを認めるという極めて異例な喚問だった」(石破茂・元幹事長)「森友にしても加計にしてもすべて安倍さんの心の友や後継者にしようとしていた人たちに対して、人事や仕事において優遇していろんな問題が起こった。最高責任者が責任を取らないというのは、私は一番問題だと思っている」(村上誠一郎・元行革相)「なぜという部分が残っている以上、この問題は一件落着しない。第三者に入って頂いて全容解明しないと、不信感はずっと続いていく」(伊藤達也・元金融相) 佐川喚問で「疑惑が晴れた」と言い張りたい安倍首相にとって、自分の足を引っぱる党内の反安倍派は邪魔でしょうがない。 秋の自民党総裁選で勝つための最大の敵は、野党でも世論でもなく、政権の先行きを見限って“安倍降ろし”を画策している自民党内の反乱分子であり、それを粛清することが政権を保つための最優先事項と見ているのである。※週刊ポスト2018年4月13日号
2018.04.02 07:00
週刊ポスト
自民党総裁選 各陣営注目の「麻生の乱」と「二階の変」
自民党総裁選 各陣営注目の「麻生の乱」と「二階の変」
 森友学園を巡り財務省の決裁文書が改竄された問題で、安倍内閣の支持率は軒並み30%台に落ち込み、「退陣水準」の20%台は目前だ。自民党員の支持率は世論調査よりさらに低いという情報がある。「執行部が党員を対象に実施した総裁選の情勢調査では、安倍首相の3選支持はひと桁で、3選は望まないという声が圧倒的だったようだ」(非主流派議員) 秋の自民党総裁選での「安倍3選」機運が急速にしぼんでいる。総裁候補の中でも、政権禅譲を期待して安倍批判をしない岸田文雄・政調会長への風当たりが強まり、首相に距離を置いていた石破茂氏の支持が高まるという現象が起きている。岸田派議員が心配する。「党内には6年間の安倍政治への不満が溜まっている。地方議員はなおさらだ。総裁選が始まれば、安倍批判票を集めるために、誰が一番強く安倍さんを批判するかの悪口合戦になる。明らかに岸田さんは出遅れた」 総裁候補の各陣営が注目しているのは、前国税庁長官・佐川宣寿氏の証人喚問後に起きる“麻生の乱”と“二階の変”だ。自民党二階派幹部はこう見る。「麻生さんが大臣を辞任すれば、間違いなく安倍降ろしを仕掛けてくる。安倍さんに総裁選不出馬を迫り、細田派、麻生派、二階派の主流派連合の数の力で次の総裁を担ごうと考えている。 しかし、二階さんの思惑は違う。いまや文書偽造問題で官邸は機能不全に陥っており、役人は国会運営と政権運営を二階(俊博)さんに頼っている。わざわざ麻生路線に従ってヘゲモニーを渡すはずがない。それに、二階さんは筆頭副幹事長の小泉進次郎という強力なカードを握っている。本人が次の総裁選に出ることは考えにくいが、総裁選は本命不在だけに進次郎が応援した候補が勝つ。二階さんも進次郎の判断に乗る」 その進次郎氏は「自民党は官僚だけに責任を押し付けるようなことはしない」と安倍首相や麻生氏の責任を問う姿勢を鮮明にした。※週刊ポスト2018年4月6日号
2018.03.27 16:00
週刊ポスト

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