櫻井よしこ一覧/5ページ

【櫻井よしこ】に関するニュースを集めたページです。

対韓国ヘイトスピーチ 歴史捏造やメディアへの鬱憤が伏線か
対韓国ヘイトスピーチ 歴史捏造やメディアへの鬱憤が伏線か
 終戦から月日は流れた。日本の風景は様変わりした。日本人はどう変わったか。櫻井よしこ氏がこの時期だからこその指摘をする。 * * * 敗戦から69年目を迎え、今の日本人は、日本が誇るべき歴史をもち、欧米の人達が驚嘆するほどの高い精神性を備えていた事実を余り意識していないのではないでしょうか。若い世代では日本の神話に触れたことのない人さえ珍しくないと言います。 そして「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」と謳う空虚な憲法の下で自立国家としての気概を失ったのでしょうか。現実を直視し、立ち向かう勇気や覚悟さえどこかに置いてきてしまったかのようです。 GHQは社会主義や共産主義に対して極めて寛容な政策を取り、日本の旧き良き伝統を消滅させようとしました。48年に来日した国務省政策企画部初代部長ジョージ・ケナンは、その占領政策に驚愕し、「共産主義の乗っ取りのために、日本社会を弱体化するという特別な目的で準備されたとしか思えないものだった」と書き残しました。 その危惧は後に、日教組が教育の場を政治闘争の場と化していく60年代、70年代に現実のものとなりました。戦後の教育は、日本の過去をすべて否定し、日本は「悪い国」という意識を子供たちに刷り込んできたのです。 朝日新聞などは、いまだにイギオロギー闘争のような偏った報道を続けていますが、集団的自衛権に関する常軌を逸した報道はまさにその典型です。 韓国に対するヘイトスピーチが行なわれるようになったのも、中国や韓国の横暴と歴史のねつ造に加え、それを後押しするような国内メディアへの鬱憤もあるのではないでしょうか。 しかし、苦言を呈すれば、相手を批判する時には明白な事実と、冷静さをもって行なうべきです。中国や韓国と同じ土俵に乗るのでは、国際社会から「日本も同じ」と見られかねません。 サッカーW杯でサポーターがごみ拾いをし、世界中から賞賛されたように、公共の精神や美徳は今も日本人のなかに強く残っています。そうした優しさもたしかに国柄のひとつの側面ですが、ただ優しいだけでは、日本が置かれたこの困難な状況を生き抜くことはできません。 聖徳太子は日本が隋の属国にされかねない厳しい局面において、「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す」という隋との対等性を明記した国書を送りました。これは単に冒険主義から発した行為ではなく、隋から見て高句麗の背後にある日本国を敵にはできないという冷静な分析に基づくものでした。 そして国書の前段では、隋の煬帝に対して最大級の賛辞を贈っています。外交儀礼を守りながら日本国の主張を堂々と展開することは、国家としての強い自立心がなければ成し得ないことです。 日本が古来から有してきた価値観に気づくことができれば、その気づきは自ずと自信と誇りにつながっていきます。自身に対する信頼をしっかりと身につけることが出来れば、危機に直面しても、義のために堂々と相手に立ち向かうこともできるようになります。鎌倉時代の武士たちが元寇の折、日本国を守るために敢然と立ち向かったように。だから、私はこう声を大にして言いたいのです。 日本人よ、優しさとともに雄々しさを身につけよと。※SAPIO2014年9月号
2014.08.19 16:00
SAPIO
日本人作り上げた第一の資質は皇室による精神的統治と櫻井氏
日本人作り上げた第一の資質は皇室による精神的統治と櫻井氏
 この夏で終戦から69年を迎える日本。櫻井よしこ氏が、日本人が今考えるべきことについて言及した。 * * * 世界が混沌とするなか、米国の国力が相対的に低下し、オバマ大統領は昨年9月、アメリカは世界の警察官ではないと国民に向けて演説しました。その間隙を縫うように中国は、国際法を無視して力ずくの膨脹を図っています。その脅威にどう対峙するかは日本の喫緊の課題です。本来、日米と民主主義、法治主義などの価値観を共にするはずの韓国までも歴史問題で中国の側に立ち、世界中で事実に基づかない反日キャンペーンが展開されているのは残念でなりません。 この難局を打開するために我々はどうするべきでしょうか。それは中国のように法を無視して力を誇示するのではなく、ましてや韓国のように嘘をまき散らすことではありません。まず何よりも、私たちにもともと備わっていた、内なる力を取り戻すことでしょう。 具体的にいえば、日本の文化や歴史を知り、日本人の誇りを取り戻すことです。 かつて米国の政治学者、ハンチントンが指摘したように、日本は独自の文明を古から育んできました。そのことを改めて認識するよい機会となったのが、高円宮家の次女・典子さまと出雲大社の祢宜を務める千家国麿さんのご婚約です。 天皇家は天照大神の子孫、神武天皇を初代とし、125代にわたって万世一系の血筋を保ってきました。一方の千家家は天照大神の次男である天穂日命を祖先とし、出雲大社の神事を司る出雲国造を84代にわたって務めている家柄です。 2700年の時空を超えて皇室と千家家が結ばれるこんなフェアリーテイルが実現する国は、世界に唯ひとつ、日本しかありません。 習近平主席は中国5000年と言いますが、それはあの土地にさまざまな民族が入れ替わり立ち替わり入ってきて王朝を築き、易姓革命という興亡と殺戮の歴史を繰り返してきただけのことで、継続性はありません。 世界には27の王室が存在しますが、皇室に次ぐ歴史をもつとされるデンマーク王室でも約1000年、その他の王室は数百年です。他国から来た国民とは民族が違う王家もあります。 他国の王室が武力や財力によって王位を勝ち取り、権力によって国家を統治してきたのに対し、日本の皇室は神話の時代を源流とし、日本人の心の拠り所として国民統合の求心力になってきました。いつの時代も、国民との距離の近さと、心を通い合わせることが皇室の基本です。日本の国柄、日本人の特質を作りあげてきた第一の資質は、皇室による精神的な統治に他ならないと思います。※SAPIO2014年9月号
2014.08.15 16:00
SAPIO
中国が嘘を繰り返し相手を騙すのは孫子の兵法と櫻井よしこ氏
中国が嘘を繰り返し相手を騙すのは孫子の兵法と櫻井よしこ氏
 中国の覇権主義は対外的には東に南に海洋進出を進め、国内では少数民族や民主化運動を弾圧している。しかもそれは習近平体制で加速しているという。ジャーナリストの櫻井よしこ氏がこうした中国の行動原理を解き明かす。 * * * 習近平・国家主席は中華帝国の独裁者として、対外的にも覇権主義を急激に加速させています。特に東シナ海と南シナ海への攻勢が著しく強まっていることは見逃せません。 2013年春には4つの海洋警備を担う組織を一本化させた中国海警局を創設し、艦船を尖閣諸島周辺の日本領海内を含めた東シナ海に進出させています。2013年11月に東シナ海で一方的に防空識別圏を設定したことはご存じの通りです。 その狙いは資源だけではありません。日中合意に反して中国が開発を続けるガス田・白樺(中国名・春暁)周辺は、米空母が台湾海峡に入るのを抑えて台湾併合を実現するための戦略上の重要拠点です。親中的な馬英九政権のうちに台湾を本格的に取り込もうとしているのです。 南シナ海への攻勢もとどまるところを知りません。近年では、ベトナムから奪い取った西沙諸島に軍事施設を建設したほか、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にある中沙諸島のスカボロー礁に少なくとも68個のコンクリートブロックを設置して実効支配を強めています。 さらに南に手を広げ、フィリピンが領有する南沙諸島のジョンソン南礁を埋め立てて、滑走路と思われる施設の建設工事を着々と進めています。 5月には、西沙諸島の周辺海域で石油掘削を開始しました。ベトナムは中国を阻止すべく沿岸警備隊など29隻の船を出しましたが、対する中国は軍艦7隻を含む80隻を展開してベトナム船に衝突を繰り返しました。その後中国の船は123隻にまで増えました。中国外務省の「ベトナム側が中国の公船に180回あまり衝突した」という発表が嘘であることは、ベトナム政府が公開した映像を見れば明らかです。 ブータンとの間では、山脈にある国境地帯のブータン側に人民解放軍が勝手に小屋を建てたり道路を建設したりして、少しずつ領土を侵食してきました。こっそり国境線を書き換えるという信じがたい行動で、ブータンの国土の18%がすでに奪われています。 中国が平気で嘘をつき、その嘘を何度も繰り返すのは、相手を騙して戦いに勝つことを最上とする孫子の兵法に基づくものです。『日本の存亡は「孫子」にあり』(致知出版社刊)の著者・太田文雄氏は、孫子の兵法を現在の中国共産党や人民解放軍が重要視し、国防大学でも教育の中核としているほか、2006年からは末端の兵士にも学ばせていると指摘しています。 中国は、オバマ政権の弱腰外交をチャンスと見て領土・領海を広げていますが、その戦略に変化が起きていることも見逃せません。7月中旬、前述の西沙諸島周辺での石油掘削活動を中断し、ベトナムのEEZ内から一時撤退しました。 その背景に国際社会の強い反発があります。5月、ミャンマーのネピドーで東南アジア諸国連合(ASEAN)が全会一致で中国の対ベトナム侵略に「深刻な懸念」を表明しました。中国への恐れからまともに批判することなど思いもよらなかったASEANが、大決断をしたのは画期的でした。 アメリカ下院も5月に中国の人権弾圧を非難する決議を採択、上院は7月、海洋侵略を続ける中国を非難する決議を可決しました。ASEAN諸国をはじめ国際社会で巻き起こった中国非難に直面して風向きが悪いことを察してサッと引き揚げたのです。国際社会が連携して対中攻勢を強めれば彼らも引かざるを得ないということがよく分かる事例です。※週刊ポスト2014年8月15・22日号
2014.08.15 07:00
週刊ポスト
櫻井よしこ氏 期限切れ鶏肉輸出の中国人は「懲りない人々」
櫻井よしこ氏 期限切れ鶏肉輸出の中国人は「懲りない人々」
 中国の覇権主義が東アジアの安全保障を脅かしている。対外的には東に南に海洋進出を進め、国内では少数民族の虐殺を繰り返し、民主化運動を弾圧する。ジャーナリストの櫻井よしこ氏は「習近平体制下で、それらの侵略・弾圧は加速した」と指摘する。“猛毒”を吐き散らす無法な隣国にどう立ち向かうべきか、櫻井氏が提言する。 * * * 本当に懲りない人々です。中国・上海の食品加工会社が期限切れの腐った鶏肉を使ってチキンナゲットを生産し日本に出荷していたことが判明して、大騒ぎとなっています。 中国食品の問題は、かつての毒入りギョーザなど幾度も事件が起きましたが、改善の兆しさえ見られません。 私自身、北京のホテルに宿泊する時には、朝食でねじり揚げパンを好んで食べていましたが、その生地に洗剤が混入していることがニュースになりました。洗剤を加えると揚げた時によく膨らんで色が白くなり美味しそうに見えるというのです。そのニュースを聞いて以来、中国取材の時は、なるべく食べないようにしています。 日本人には考えられない非常識な食品汚染を山ほどやってのけるのはなぜか。一連の食品問題を理解するには、中国人と中国文化の根底にある価値観を見なければなりません。 それは、「人を蹴落としても儲かればいい」「他人がどうなろうと自分さえよければいい」という価値観です。 そうした自己中心の考え方が深刻な水質汚染や、日本にも悪影響を及ぼしているPM2.5を初めとする大気汚染を作り出しています。先進国では工場に排気や排水の浄化装置を付けるのは常識ですが、そうするとコストがかかってしまうため「つけなくていい」「環境汚染など知ったことではない」という決断をしてしまうのです。 中国の知人がよくいうことは、「他人を押し退けなければ生きていけない。人に優しくしたり相手のことを慮ったりすることは自らの破滅につながってしまう。社会がそうさせるのです」という社会の厳しさです。 そのような価値観は中国の歴史から生まれていると思います。習近平主席は中国5000年の歴史といいますが、中国の国土は様々な民族が入れ替わり立ち替わり侵入して王朝を立て、そのたびに前の王朝を否定して殺戮を繰り返してきた土地です。他者を蹴落として自分が生き残るというのが中国の歴史にある構図ではないでしょうか。 中国はまだ先進国ではないのです。国際社会、自由主義社会の常識が通用しません。中国の根底にある自己中心の考え方を念頭に置いてみると、多くの問題の本質が見えてきます。※週刊ポスト2014年8月15・22日号
2014.08.09 07:00
週刊ポスト
来日外国人はルールを守り社会に溶け込むことが重要と櫻井氏
来日外国人はルールを守り社会に溶け込むことが重要と櫻井氏
 政府が年間20万人の外国人労働者の受け入れを検討し始めた。外国人が日本社会にうまく溶け込むには、この国の文化や習慣を理解し、「日本らしさ」の価値観を共有してもらうことが不可欠だと櫻井よしこ氏は主張する。 * * * 日本は鎖国して外国人を排斥すればよいということではありません。海外から優秀な人材を受け入れ、またはアジア諸国の人材を受け入れかつ育成することは非常に重要で、それが私の長年の持論です。そのためにも、外国人受け入れには国家戦略が必要不可欠です。 たとえば、医療や介護の現場で働く人はフィリピンから、IT関係ならインドやイスラエルからというように、分野ごとに相手国を優先的に選ぶこともひとつの知恵です。 工事現場の労働力として東南アジア諸国から人々を受け入れ、3年なり5年で彼らに日本の建設技術を学んで帰ってもらい、日本企業が現地に進出した際には彼らの力を貸してもらうという仕組みも考えられます。 いきなり日本国籍を持つ移民として受け入れるのではなく、まずは5~10年の中期のワーキングビザで働いてもらうべきです。その期間を通じて日本の文化・習慣を理解し、ずっと働いていきたいと本人が希望し、かつ問題も起こしていないようなら永住ビザに切り替えればよいのです。さらに日本国籍を望むならば、日本人が大切にしている価値観を理解してもらっているかどうか、きちんと審査した上で認めればいいと思います。「郷に入りては郷に従え」で、来日する外国人には日本の生活ルールを守り、日本の地域社会に溶け込んでもらうことが大事です。たとえば旅行者にしても在留者にしても中国人は地域のルールを守らず周囲に迷惑をかけることが多いと言われています。そうしたことに現状ではなかなか対処できていません。 多くの外国人を受け入れるのであれば、ある程度、厳しい規則を課すことも必要です。彼らに日本の言語・文化・歴史・習慣を学んでもらい、ルールを守らせる仕組みと覚悟を持たなくてはなりません。※SAPIO2014年6月号
2014.05.28 07:00
SAPIO
櫻井よしこ氏 ヘイトスピーチは日本人の誇りの欠如が原因
櫻井よしこ氏 ヘイトスピーチは日本人の誇りの欠如が原因
 政府が年間20万人の外国人労働者の受け入れを検討し始めた。外国人が日本社会にうまく溶け込むには、この国の文化や習慣を理解し、「日本らしさ」の価値観を共有してもらうことが不可欠だ。櫻井よしこ氏は「そのためには、まず日本人こそが変わらなくてはならない」と指摘する。 * * * 外国人を受け入れる日本人の側には「外国から来た人に幸せになってほしい」「充実した良い生活を送ってほしい」という気持ちを持つことが求められます。言い換えれば、本来日本人が持つ親切心や思いやり、寛容さ、そして美徳を私たちもしっかり身に付けておくことが必要です。私たちが「日本らしさ」を持っていないと、彼らにそれを伝えることはできません。 最近、在日韓国人や在日朝鮮人に対するヘイトスピーチが問題になっています。残念ながら日本人としての誇りや道徳が欠如していることの表われだと思います。根拠なく日本に罵詈雑言を浴びせ続ける中国人や韓国人と同じことをするとしたら、彼らと同じレベルに落ちてしまうことを自覚すべきです。「日本らしさ」の根本とはいったい何でしょうか。日本が日本である所以、国柄の大もとになっているもの、それは皇室の存在です。王室を戴く国は世界に27ありますが、万世一系で悠久の歴史を保ち続けてきたのは日本の皇室だけです。 皇室の歴史、それを支える宗教観や文化、暮らしのあり方、伝統を日本人自身があらためて認識できれば、そのことだけで私たちは大きな力の源泉を得られると思います。それが危うくなっている今、まず私たち自身が日本の歴史や日本国の成り立ちを学んで、本当の「日本らしさ」を身に付けることが大事でしょう。日本の国柄を守り、価値観を守り続けるために、日本人は学び続け、成長し続け、新しい時代に応じて変わるべきところでは変わらなければならないのです。 外国から来た人にもそれを理解し、受け入れてもらうことです。そうでなければ、外国人が増えていった時に日本が日本でなくなってしまう可能性があります。 地方では、フィリピンなどから来た花嫁がうまく地域に溶け込んでいるケースが少なくないと聞きます。もちろん、なかにはうまくいかない事例もあると思いますが、むしろ地方のほうがしっかりと自分を守りつつ、外国人を受け入れているように思います。それは言葉、食べ物、風習、そして宗教や教育も、都市より地方のほうがより濃密に「日本らしさ」を保っているからではないでしょうか。 外国人を受け入れてもこの国の良さを壊さないようにすること、それが何よりも大事です。※SAPIO2014年6月号
2014.05.23 07:00
SAPIO
櫻井よしこ氏・呉善花氏 今後の対韓国外交のポイントを語る
櫻井よしこ氏・呉善花氏 今後の対韓国外交のポイントを語る
 2014年の日本外交にとって、大きな課題となるのは日韓関係だ。韓国は一層反日を強め、中国とも連携を図る姿勢のようにも見えるが、実際はどうなのか。ジャーナリストの櫻井よしこ氏と評論家の呉善花氏が分析する。 * * *呉:韓国がいくら擦り寄っても、中国は絶対に韓国を「対等な国」とは見ないでしょう。朝鮮半島を取り込もうというのが中国の狙いです。しかし南北統一は絶対にさせない。利用するだけ利用して、いつも裏切るのが中国です。今の韓国はその罠にまんまと嵌っているように見えます。櫻井:それでも中国が防空識別圏に(韓国が領有権を主張している)離於(イオ)島を含めたことで、韓国に警戒感が生まれ始めていますか。韓国が突如、TPP(環太平洋経済連携協定)に参加したいと表明したことも、中国と距離を置いて日米の側に来たいという考えでしょうか。呉:これだけ反日を煽っただけに、急に日本側につくのは難しい面もあると思います。「やはり日本は大切な隣国だ」と言い出したら、日本人は韓国を許せるでしょうか。櫻井:朴槿惠(パククネ)大統領の登場で、日本人の対韓感情が害されたことはたしかです。しかし、「国益のため、韓国とは同じ方向を向く必要がある」と言えば、感情論では素直に頷けなくても、納得する日本人は多いと思います。日本人には感情と理性の区別はつきますから。呉:それが日本人の精神性ですね。しかし逆にそのことが韓国を甘やかしてしまう。  私は韓国を受け入れるにしても、彼らの我が儘な言い分に乗らず、毅然とした態度を見せ続けるべきだと考えます。 韓国人は交通事故を起こすと、まず「お前が悪い」と相手を責めます。その時、少しでも謝ったらすべてこちらが悪いことにされてしまいます。譲歩できない部分では毅然とした態度を取りながら、外交では協力しましょうという態度に徹したほうがいいと思います。 櫻井:その通りですね。慰安婦問題にしても、やってもいない強制連行を世界中に喧伝され、間違ったイメージを広められている。韓国に対してはもちろん、国際社会に向けても、しっかり言うべきことは言わなければいけません。呉:日韓関係は、後になればなるほどこじれていくと思います。その場しのぎで謝っていたら、問題は永遠に解決しません。だから、日本はすぐに毅然とした対処をしなければならない。今が最後のチャンスだと思います。櫻井:日本は今年がまさに正念場、安倍首相ならやってくれると思います。※SAPIO2014年2月号
2014.01.29 07:00
SAPIO
告げ口外交の朴槿惠氏 みっともないことをしている自覚なし
告げ口外交の朴槿惠氏 みっともないことをしている自覚なし
 2014年の日本外交にとって、大きな課題となるのは日韓関係にほかならない。ジャーナリストの櫻井よしこ氏と評論家の呉善花氏が、訪問先で日本批判を繰り返す朴槿惠(パククネ)大統領の“告げ口外交”について語り合った。 * * *櫻井:朴大統領は米国、ロシア、ヨーロッパなど、訪問先でことごとく日本非難を繰り返しました。その“告げ口外交”に各国で疑問の声が高まっていて、逆効果です。呉:国のトップが、言ってはいけない場所で言ってはいけないことを言う。日本人の美意識からすればとんでもないことです。 しかし「美意識に反する」という価値観は韓国人にはありません。朴大統領にも、自分がみっともないことをしているという発想はないでしょうね。櫻井:なるほど、美意識に反するという意識がないのですか。それで強硬な反日を続けて観光客が激減するなど実害が出始めています。 完全に解決済みの戦時徴用工について次々と訴訟が提起され、日本企業側が敗訴しています。さすがに経団連が業を煮やして、「この状態が続けば韓国への投資が冷え込む」と声明を出しました。そのことで韓国経済界は大変な危機感を覚えたと聞きます。呉:これまで日本は、そのような強い姿勢に出ませんでした。日本が何も言わないから甘えてきたのです。 今回の経団連のメッセージは非常に強い姿勢です。強く言われたから危機感を持っているのです。だから最近は中国に擦り寄って甘えようという動きも見られます。 ※SAPIO2014年2月号
2014.01.15 07:00
SAPIO
韓国人 日本人は未開人だから叩き続けないと暴れ出すと認識
韓国人 日本人は未開人だから叩き続けないと暴れ出すと認識
 新しい年を迎えた日本にとって外交上、大きな課題となるのは日韓関係にほかならない。ジャーナリストの櫻井よしこ氏と評論家の呉善花(オ・ソンファ)氏が、反日の根底にある韓国人の性質を明らかにし、我々はどう対峙すべきかを論じた。櫻井:昨年2月に朴槿惠(パククネ)大統領が誕生した時は、父親の朴正煕(パクチョンヒ)元大統領が親日的だったと見られていたこともあり、日本人の間には関係改善への期待が高まりました。ところがその期待は完全に裏切られた形になっています。呉善花さんは韓国の反日の動きをどう見ていますか。呉:過去の大統領は就任当初は親日的で、支持率が落ちてくると反日的になるのが常でした。ところが朴大統領は最初から強硬な反日路線を取りました。だから日本人は驚いたわけですが、私は数年前から、朴大統領は反日的だと言い続けてきました。櫻井:その根拠は?呉:大統領は61歳です。韓国では60歳前後から下は徹底した反日教育を受けてきた世代。その反日教育を行なったのが父親の朴正煕元大統領でした。彼は対外的には親日的な姿勢を見せながら、国内では反日だったのです。櫻井:この根深い韓国人の反日感情は、どこから来ているのでしょう。呉:「日本のことがわからない」ことが根底にあります。例えば文明国でこれだけの近代国家なのに、“なぜ訳のわからない神々を信じているのか”というのもその一つです。他の文明国はキリスト教文化圏だったり、絶対唯一の神を信仰していたりします。 韓国の儒教では先祖を敬っています。科学や文明が発達するのは、そういう国々だと考えているのです。八百万の神々がいるという日本は未開の国であるはずだと考え、どうして近代化したのか理解できないのです。櫻井:日本人は自然界を大きな神ととらえ、人間はその自然の中の小さな一部だと受け止めています。海や山、樹木や動物、昆虫にいたるまで、すべてが調和することが幸せな状態だという考え方ですね。物の理、物理は科学の基本ですが、日本人はその物の理をそのまま受け入れています。だからこそ、素晴らしい科学も生み出すことができたと私は思います。呉:そこが韓国の人には理解できないのです。「美しいもの」「良いもの」という価値観も一元的なものですから、日本人が「人それぞれ」というのがよくわからない。私も以前はそこで一番悩んで、日本人のように多様性がある価値観の世界を理解するにはずいぶん時間がかかりました。 儒教では自然万物の上に人間が置かれている。順番で言えば動物はその次で、植物は順番にも入らない。だから、山や石や木にまで魂が宿っているなんてとんでもないことだと。   理解できないから不安になり、「彼らは未開だから、叩き続けておかないといつ暴れ出すかわからない」と考える。「反日」というより一段低く見て蔑む「侮日」が根源にあるのです。 ※SAPIO2014年2月号
2014.01.10 07:00
SAPIO
「2+2」で日米同盟深化が明確に文書化されたと櫻井よしこ氏
「2+2」で日米同盟深化が明確に文書化されたと櫻井よしこ氏
 中国が軍事的脅威を日本に突きつけ、韓国が歴史問題で世界に害毒をふりまいた2013年。2014年も、この危機は去ることはないだろう。ジャーナリストの櫻井よしこ氏は、この危機を乗り切るには日米同盟の深化が鍵になると説く。 * * * 今、日米両国は同盟関係の中で、日本がより大きな役割を果たし、日米同盟をより深化させる段階を迎えています。それが明確に文書化されたのが、2013年10月の「2+2」(外務・防衛閣僚協議)でした。今回の「2+2」の最大の意義は日米防衛協力のための指針、ガイドラインを再改定するとしたことです。  1997年の前回の改定では日本の役割は一言でいえば後方支援でしたが、今回の改定では日本は中国の海洋進出の脅威に備えるためにも前線に立つことが求められています。 そのためにも米国側は、日本の集団的自衛権の行使、防衛予算の増額、防衛大綱の見直しなどを歓迎しました。日米同盟を機能させるために、国家安全保障会議の創設や国家安全保障戦略の策定も歓迎されました。米国を含む他国との協調がとりわけ大事になってくるなかで、互いに機密情報を守る必要性が高まります。その点で特定秘密保護法の制定は必要なのです。 この「2+2」では、中国を名指しして、中国の軍拡に懸念を表明し、透明性を高めるよう要請しています。このように日米が対中国で共同歩調を保つことが中国に対する最大の抑止力になります。 防衛大綱で南西諸島の防衛強化も打ち出し、自衛隊の各方面を統合運用する国家安全保障会議の中に現役の制服組を入れるなど、日本がこれまではやってこなかったけれど、国家として当然のことを、安倍政権は次々に実行に移しています。言葉だけでなく、行動や制度面でも日米同盟を担保しようとする姿勢を私は評価します。 安倍首相は「戦後レジームからの脱却」を訴え続けてきましたが、自民党が衆議院で圧倒的多数を取り、参議院でも同じ価値観を持つ他党の議員と合わせれば過半数を占める今こそ、それを実現する好機です。 日本には、世界の平和、安定のために貢献する資格と力があり、東南アジアをはじめ、世界の国々がそれを歓迎しています。中国・韓国の暴虐が招く2014年の日本の危機は、まさに最大の好機なのです。※週刊ポスト2014年1月1・10日号
2014.01.03 16:00
週刊ポスト
櫻井よしこ氏 中国の尖閣侵攻は日米同盟機能しなくなった時
櫻井よしこ氏 中国の尖閣侵攻は日米同盟機能しなくなった時
 中国が突如防空識別圏を設定するなど軍事的脅威を日本に突きつけている。2014年も、この危機は高まりこそすれ、去ることは考えにくい。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が、この危機をどう乗り切るべきか提言する。 * * * 中国は国際ルールを無視して一方的に防空識別圏を設定したことで、世界中に敵を作りました。米国やアジア諸国のみならず、EUも反対を表明しました。 しかし、中国がこうした反発を予想していなかったはずがありません。反発を覚悟のうえであえて行なったことの意味を考える必要があります。 習近平国家主席が軍を抑えきれなくなっているとの見方がある一方、習主席自身が反発を恐れずに突き進むことを決めたと見る専門家もいます。いずれにしても、私たちは中国の膨脹主義がこれから何十年も続くことを覚悟しなければなりません。共産党独裁が続く限り、独裁体制を守るために膨脹を続けようとするからです。 膨脹主義の根底にあるのは、中国は世界の頂点に君臨し、どんなに理不尽なことでも中国の価値観に従わせずにはおかないという、恐るべき21世紀の中華思想です。 中国が世界中の反発を承知の上で防空識別圏を拡大してきた以上、必ずや尖閣諸島に手を伸ばしてくるはずです。数百隻の漁船で押し寄せるなど様々なシナリオが語られますが、どんな形の侵攻にしても、それは紛れもなく中国人民解放軍と習近平国家主席の意志を体現するものです。中国が尖閣諸島に手を出す時は中国の国家ぐるみの侵略が始まる時ということです。 中国が実際に行動に出るのはいつか。それは尖閣諸島に侵攻しても米軍が動かないとわかった時、すなわち日米同盟が機能しないことが明確になった時です。※週刊ポスト2014年1月1・10日号
2013.12.21 16:00
週刊ポスト
韓国民主党国会議員 127人中21人が国家保安法違反等の前科
韓国民主党国会議員 127人中21人が国家保安法違反等の前科
 中国がじわりじわりと軍事的脅威を日本に突きつけ、韓国が歴史問題で世界に害毒をふりまく──2013年の日本外交は中韓の暴虐に翻弄された1年だった。2014年も、この危機は高まりこそすれ、去ることは考えにくい。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が、この危機をどう乗り切るべきか提言する。 * * * 2013年の終盤、第2期オバマ政権の外交上の失敗が積み重なり、米国は超大国の威信を急速に失墜させ、世界秩序の崩壊が始まったように見えます。2014年はこの流れがさらに加速する可能性が高いでしょう。しかし、この混乱は、日本が自立した国家として立ち上がり、世界に貢献する戦後最大のチャンスと言えます。 2013年12月12日、北朝鮮では事実上のナンバー2だった張成沢国防委員会・副委員長が失脚し、処刑されました。いくら権力を集中させても、恐怖政治と粛清による国家運営は決して安定しませんから、北朝鮮有事がさらに近づいたことは間違いありません。 この状況下においてさえ、オバマ大統領は北朝鮮にコミットする意思を示さず、核開発問題の解決を中国に委ねるつもりのようです。中国にとっても北朝鮮は扱いにくい相手ですが、米国が手をこまぬくことは、中国が朝鮮半島全体を影響下により強く引き込む絶好の機会です。 本来であれば米国と韓国、そして日本が一体となって北朝鮮や中国と対峙すべき時にもかかわらず、韓国の朴槿恵大統領が非理性的な日本批判をくり返しているのも、朝鮮半島、とりわけ韓国にとって懸念すべきことだと言えます。 現実に今の韓国に日本の歴史問題をあげつらう余裕はありません。『統一日報』論説顧問の洪ヒョン氏は、韓国国内では北朝鮮による韓国併合に向けた死に物狂いの闘いが繰り広げられていると強調します。 韓国の野党・民主党は元大統領である金大中、盧武鉉両氏の路線を受け継ぐ政党で、韓国の国会議員300人中127議席を占めています。驚くべきは、うち21人は反共法及び国家保安法違反で逮捕された前科を持つという点です。つまり彼らは北朝鮮による韓国併合を目指す勢力と事実上、同じだということです。 1973年4月、金日成は対南工作担当要員に、韓国で反政府デモに参加している学生の中から頭の良い者たちを選んで勉強させ、判事、検察官、弁護士などに育て上げて韓国の内側からの体制転覆をはかるよう指示を出しました。その結果が、尋常ならざる司法判断を次々に下す韓国司法界の暴走につながっていると分析されています。日韓基本条約を無視し、国際法にも反する元徴用工への日本企業の個別賠償判決などはまさにその例です。 朴大統領の登場により、日本人の対韓感情は非常に悪化しました。しかし、大きな見地に立てば、韓国主導による朝鮮半島の統一こそが日本の国益にかなうことは間違いありません。 仮に韓国による朝鮮半島統一が実現しても、全面的に親日的な国になることはないでしょう。それでも、中国ではなく、自由と民主主義、国際法の遵守といった価値観を共有して日本の側に立ってくれればいい──そのくらいの心づもりで大きく構えることが大切です。もちろん捏造された慰安婦問題などについては、情報を開示し、その都度しっかりと反論すべきです。※週刊ポスト2014年1月1・10日号
2013.12.21 07:00
週刊ポスト
櫻井よしこ氏 慰安婦報道で朝日新聞が誤報訂正しないと批判
櫻井よしこ氏 慰安婦報道で朝日新聞が誤報訂正しないと批判
 安倍晋三首相の靖国神社参拝をめぐって中国、韓国が盛んに日本を牽制しているが、国内にも安倍首相の足を引っ張ろうとする勢力が存在する。自国を守るために戦死した先人の霊を悼む行為は国家指導者にとって万国共通の責務であるはずだが、なぜ首相の靖国参拝はかくも“政治問題”となってしまったのか。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が解説する。 * * * 安倍首相の靖国参拝について大きな問題は安倍首相を取り囲む人たちです。例えば元ベテラン外交官らは首相に忠告します。安倍政権の課題は日米同盟の強化であり、そのためには防衛費の顕著な増額や集団的自衛権の行使に踏み込むことが重要ではあるが、靖国参拝などの歴史問題は国際問題を引き起こすためにしてはならない、慰安婦についても憲法改正についても触れないほうがよいと首相に“アドバイス”しています。 さらに首相の足を引っ張るのが国内メディアです。4月21日、首相が春の例大祭で靖国神社に真榊を奉納し、麻生太郎副総理ら安倍内閣の閣僚3人と超党派の国会議員168人が参拝すると、中韓両国のみならず、日本の一部メディアが活発な批判を展開しました。 歴史問題、とりわけ慰安婦について国益を損ねる報道を繰り返してきたのは、他ならぬ朝日新聞ではないでしょうか。朝日の社説子も、論説委員諸氏も記者の方々も、よくよく胸に手を当てて省みてほしいと思います。 たとえば今年5月、読売新聞は複数回、慰安婦報道における朝日新聞の責任に言及しました。そのうちのひとつが5月14日付朝刊です。「従軍慰安婦問題」と題した用語解説記事のなかで、朝日新聞の誤報を名指しで指摘しました。〈1992年1月に朝日新聞が『日本軍が慰安所の設置や、従軍慰安婦の募集を監督、統制していた』と報じたことが発端となり、日韓間の外交問題に発展した。記事中には『主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した』などと、戦時勤労動員制度の『女子挺身隊』を“慰安婦狩り”と誤って報じた部分もあり、強制連行の有無が最大の争点となった〉 しかし、朝日新聞は現在もなお誤報を訂正していません。それどころか、誤った認識を持つ韓国の側に立ち、日本政府の対応を批判し続けているのです。 靖国参拝についても、中国・韓国の反発を買うと言って批判しますが、報道機関であるならば、そもそも中国や韓国が靖国参拝に口をはさむ正当性がどこにあるのかをきちんと分析し、報じるべきです。そして靖国参拝が摩擦の原因となると言うのであれば、中国・韓国による歴史捏造をこそ正し、摩擦の原因を取り除くための知的努力をすべきです。 朝日に限らず日本のメディアは、「閣僚が何人参拝した」などと報じます。靖国参拝が悪いことでもあるかのような報じ方です。そうした奇妙で、浅薄で、明らかに間違った報道をするメディアに対しても、私たち国民は批判の声を挙げたいものです。※週刊ポスト2013年8月16・23日号
2013.08.15 07:00
週刊ポスト
中国 ソ連の脅威消滅で靖国利用し日本に圧力と櫻井よしこ氏
中国 ソ連の脅威消滅で靖国利用し日本に圧力と櫻井よしこ氏
 安倍首相の靖国神社参拝をめぐって中国、韓国からの攻勢がますます強くなっている。自国を守るために戦死した先人の霊を悼む行為は国家指導者にとって万国共通の責務であるはずだが、我が国では残念ながらそうではない。なぜ首相の靖国参拝はかくも“政治問題”となってしまったのか。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が解説する。 * * * これまでの報道や安倍首相自身の発言から、安倍首相が靖国参拝の深い意味も、靖国参拝が「問題化」した経緯もよくよく理解されていることが伝わってきます。 いわゆるA級戦犯の方々は1978年秋の例大祭の直前に合祀され、1979年春に毎日新聞によってスクープされました。1979年、大平正芳首相は春の例大祭にも秋の例大祭にも参拝しましたが、その年の暮れに中国を訪問すると、大平首相は大歓迎を受けました。 その翌年、靖国参拝で知られていた中曽根康弘氏が訪中した際には、中国人民解放軍副参謀長の伍修権氏が、日本の軍事費の倍増を求めました。つまり、中国は靖国参拝をまったく気にも留めておらず、まして日本の軍国主義と結びつけて考えてはいなかったのです。それは韓国も同様です。 その後も、日本の首相は靖国神社を参拝し続けました。中国が方針を換えたのはA級戦犯の合祀が明らかになってから6年半も後、中曽根康弘首相が1985年8月に参拝した後のことです。 ソ連が弱体化し、1985年3月にゴルバチョフ大統領が誕生すると、中国はソ連の脅威を言い立てる必要がなくなり、今度は日本に圧力をかけるために靖国参拝を利用するようになりました。つまり参拝批判は「国民感情」ではなく、あくまでも政治的要因だったのです。 安倍首相は今年5月にアメリカの外交雑誌『フォーリン・アフェアーズ』のインタビューを受け、2006年の小泉首相の靖国参拝を「心の問題」として支持した、ジョージタウン大学のケビン・ドーク教授の見解を引いて、こう答えました。「ドーク教授は、南北戦争での南軍将兵が埋葬されたアーリントン国立墓地を歴代大統領が訪れたが、南軍がその保持のために戦った奴隷制の承認を意味はしないと言明しました。靖国参拝についても同じことが言えると思います」 このように、靖国参拝がA級戦犯の方々や軍国主義を賛美するものではないと説明し続けることこそ、大切です。※週刊ポスト2013年8月16・23日号
2013.08.14 07:00
週刊ポスト
中韓仕掛ける歴史問題の対日闘争 米に執拗で巧妙な働きかけ
中韓仕掛ける歴史問題の対日闘争 米に執拗で巧妙な働きかけ
 安倍首相の靖国神社参拝をめぐって歴史問題をてこにした中国、韓国からの牽制がますます強くなっている。アメリカを巻き込んだ中韓の対日攻勢についてジャーナリストの櫻井よしこ氏が解説する。 * * * 歴史問題の構図はこれまでは「日本対中国・韓国」でした。しかし、橋下徹氏の慰安婦発言は波紋を呼びました。無論、橋下発言だけが原因ではありませんが、現実を見ると、歴史問題については「日本対米中韓」の構図ができつつあるのも確かです。日本が世界で孤立しかねない状況が、確かにあるのです。 アメリカ国務省は在日米軍に風俗の活用を勧めた橋下氏の発言を受けて「言語道断で侮辱的」と述べ、強い拒否反応を示しました。シーファー元駐日大使も記者会見で、靖国参拝については一定の理解を示しましたが、慰安婦問題については「いかなる正当化もできない」と厳しく批判しました。 アメリカの世論が中国・韓国の側に立ち、日本を責める状況が生まれているのです。 歴史問題はいうまでもなく中韓が仕掛けている対日闘争ですが、両国は日本の同盟国であるアメリカに影響を及ぼすべく、執拗かつ巧妙に働きかけてきました。 中国は2010年7月に中国版CNNともいえる国営新華社通信運営の「CNCワールド」という国際放送を開始し、24時間、365日休むことなく中国の立場に立ったメッセージを発信し続けています。CNCはニューヨークのタイムズスクエアに大きなスタジオを構え、引き抜いてきた有能なアメリカ人キャスターに、流暢な英語で中国の視点に立った情報などを伝えさせています。 CNCでの放送に加えて中国はまた、アメリカを中心とする海外のシンクタンクや大学、研究者、シンポジウムなどに巨額の寄付をし、識者や政治家、マスコミなど、さまざまなレベルに働きかけ、日本がいかに卑劣な国であるかを伝え続けています。世界中に増え続けている中国語教育機関である孔子学院も、そうした情報戦略の一環です。中国政府が毎年費やす対外広報予算はなんと、9000億円を超えます。 こうして中国の視点に基づいた情報が、継続的かつ大量にアメリカに注入されてきた結果、中国の主張がアメリカの識者や指導層にまで浸透し、ボディブローのように効き始めているのではないでしょうか。それが「日本対米中韓」へと構図が変化した一因であることは間違いありません。※週刊ポスト2013年8月16・23日号
2013.08.13 07:00
週刊ポスト

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