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都知事候補に小池百合子氏浮上に森喜朗氏が「待った」

 舛添要一・東京都知事の政治資金スキャンダルで安倍官邸は水面下で都知事選の候補者選びを進めていたが、その中で最有力候補に浮上してきたのが小池百合子・元防衛相だ。安倍晋三首相も「勝てるなら小池擁立でいい」との意向だという。だが、そこに「待った」がかかった。

 都知事候補選びに強い影響力を持つのが東京五輪組織委員会会長の森喜朗・元首相だ。「大の小池嫌い」で知られる。

「小池氏は森派時代に2回も森さんに逆らっている。森さんが反対したのに小泉内閣の環境大臣に就任し、2008年の総裁選にも勝手に出馬した。森さんは五輪開催地の東京都知事には自分のコントロールできる人物を置きたい。

 たとえ安倍総理がよくても、自分に従わない小池擁立は絶対に認めるはずがない。小池氏がウエイトリフティング協会会長に就任した時も、事前に聞かされていなかった森さんは非常に不機嫌になったほど」(旧森派=細田派議員)

 安倍首相は5月20日にその森氏と料亭で会食した。表向きはがんの手術をした森氏の「快気祝い」という名目だったが、手術をした昨年の3月からは1年以上経っている。安倍側近で舛添氏批判の急先鋒で東京選出の萩生田光一・官房副長官が同席しており、党内でも「舛添問題と都知事選の対応が話し合われた」との見方が強い。この会談を転機に、改めて森氏に近い自民党東京都連会長の石原伸晃・経済再生担当相に白羽の矢が立った。

「都連の重鎮が石原氏周辺に都知事選出馬の意向を確認したが、総理総裁をあきらめていない石原氏にはその気がなかった。次にニュースキャスターの安藤優子の名前があがったが、フジテレビ側には番組の途中降板は無理、10月の番組改編後でないと彼女を手放せないという事情があった」(自民党東京都連幹部)

 候補者難に陥ったのだ。

 日程的にも舛添氏のクビを切りにくい理由がある。東京五輪の開会式は2020年7月24日。仮に、都知事選を参院選投票日の7月10日に実施すると、4年後の都知事改選は五輪の2週間前になってしまう。

「それならいっそ10月まで都知事選を先送りすれば、安藤氏の擁立の可能性が出てくるし、彼女が辞退した場合も参院選後の内閣改造で丸川(珠代・環境相)を閣僚から外して都知事選に立てることができる。4年後の改選は五輪閉会後になるから選挙態勢が組みやすい。官邸も森さんもそういう判断です」(同前)

 自民党の都合と五輪の日程を最優先した思惑の結果、舛添氏のクビはつながろうとしている。

※週刊ポスト2016年6月10日号

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