招待客ら

招待客ら一人ひとりと丁寧に言葉を交わされた(5月、東京・港区。写真/共同通信社)

高齢の招待客も立ちっぱなし

 5月11日、令和初の園遊会が、赤坂御苑(赤坂御用地内、東京・元赤坂)にて開催された。2018年11月以来、4年半ぶりの開催だった。

「岸田首相が13時41分に到着するなど、招待客は13時50分には所定の位置について、天皇陛下や皇族方をお待ちする態勢になっていました。予定では、14時10分に陛下と皇族方がずらりと御苑内の丘に並ばれるはずでした。しかし、そのときには雅子さまは赤坂御用地にさえ到着されていなかったのです」(宮内庁関係者)

 14時10分を過ぎた頃、両陛下を乗せたセンチュリーが天皇旗をはためかせながら、御用地へと入っていった。

「淡い水色の和服をお召しになった雅子さまは、お顔が明るく見えました。車の窓を全開にされて車内灯をつけてくださったからかもしれません。皇后として初めての園遊会とは思えないほど、自信に満ちあふれた表情ではありました」(居合わせた人)

 ちょうどその頃から急激に気温が下がり、ぽつぽつと雨が降り始めた。

「上皇ご夫妻が両陛下でいらした平成時代、おふたりは14時前には到着され、お出まし予定の時刻の前にはスタンバイされていましたが……」(前出・宮内庁関係者)

 会場では、車いすテニスの国枝慎吾さんやスピードスケート女子の高木美帆さん、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんなど、各界を代表する招待者が陛下と皇族方をいまかいまかと待つが、お姿はなかなか見えてこない。降ったりやんだりと不安定な天候のなか、不安げな表情の招待客もちらほら見受けられた。

「ようやく両陛下と招待者との歓談が始まったのは、予定より15分ほど遅れた14時半過ぎでした」(前出・宮内庁関係者)

 両陛下は、ゆっくりと赤坂御苑の新緑のなかを歩まれ、招待客の待つ方向へと足を運ばれた。初夏の訪れを告げる花しょうぶが描かれた雅子さまの和服姿をはじめ、女性皇族方の色とりどりの和服は新緑に映え、圧巻だった。しかし、天候は急激に悪化。雷雨のなか、傘を差されて、両陛下は一人ひとりと丁寧に会話をされた。

「親しみやすく、聞き上手な両陛下の色が前面に押し出されていました。陛下と雅子さまは息ぴったりで、話し込まれて進むのが遅れていた雅子さまのところまで陛下が戻られたり、陛下が会話に詰まると雅子さまがさっと助け舟を出されたりと、お互いを助け合われていました」(前出・宮内庁関係者)

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