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2011.02.09 10:00  SAPIO

中国へのODA拡大は言語道断と櫻井よしこ氏 インドに学べ

中国覇権主義の拡大は、とどまるところを知らない。中でも中国の脅威に晒されているのがインドだ。ジャーナリストの櫻井よしこ氏は、そのインドの「中国への対抗策」に学ぶべきだと指摘する。

* * *
中国という全体主義国家の価値観が世界を覆うなど、時代に逆行する事象ですが、私たちが直面しているのはこれほど危険な状況です。

では、日本は中国にどう対抗していけばいいのか。日本と同じか、それ以上に中国の脅威に直面しているインドが行なっている対策を見てみましょう。インドは合同軍事演習も含め、米国との関係をあらゆる面で緊密化しています。

同時に、経済援助などを通じてミャンマーやスリランカにも接近しています。また、中国が手を伸ばしているアフリカ諸国への援助も積極的に行なっています。つまり、周辺国が「中国一辺倒」にならないように、様々な手を打っているのです。

中国ほど経済力がないインドにとっては、周辺国に援助するのはかなりの負担ですが、10年先、20年先を見通して、インドは戦っているのです。

日本では、中国へのODAを強化するなどという議論が持ち上がっていますが、言語道断です。日本は台湾や韓国、ASEAN諸国などと経済的・外交的・軍事的なパートナーシップを持つべきです。南シナ海での中国の理不尽な振る舞いに怒りながらも、ASEAN諸国は経済的には中国に依存しなければなりません。中央アジアの国々も、アフリカ諸国も、中国人が大量に流入し、利益と資源を奪っていくことに反発を覚えながらも、中国との経済関係を強化せざるをえません。こうした国々に対し、インドと同じように10年先、20年先を見据えて日本が積極的に経済協力を行ない、中国への依存度を下げるようにするべきです。

そして何よりも重要なのは、米国との緊密な協力関係を築き上げ、集団的自衛権に踏み込むことです。実際、米国は、中国がインド洋や西太平洋へ排他的姿勢で進出することを、非常に危惧しています。米国やインドと軍事的連携を強めて中国を牽制するのは、他ならぬアジアの大国、日本の責任です。それこそが我が国の安全保障にとっても重要なことです。

※SAPIO2011年2月9日・16日号

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