ライフ

iPhone派 iPhoneの利点とAndroidのデメリットを語る

過熱するスマートフォン市場で人気を二分しているのが、iPhoneとAndroid端末。一見似ているように見えるが、実際の使用感や特徴はどちらを選ぶかで、かなり異なってくる。iPhoneの利点とは何か? また、iPhone派のエキスパートはAndroidのどこにデメリットがあると考えるのか?

* * *
iPhoneはMacやiPodで有名なアップル社が開発したスマートフォンだ。幅広い層にスマートフォンを普及させるきっかけを作った端末であり、単一機種としては圧倒的な販売数を誇る。

元『MAC LIFE』編集長で、現在は『OnDeck』という電子雑誌でIT最前線に取り組んでいる高木利弘氏が語る。

「その魅力はなんといっても完成度の高い操作性とデザイン。よく“直感的”といわれるように、触れたことがなくても操作方法がなんとなく分かる作りが心憎い。画面を動かす感覚も、非常に滑らかです」

初めてAndroidを搭載した端末が発売されたのが2008年10月であるのに対し、初代iPhoneは2007年6月に発売しており、「1年以上多く蓄積したノウハウではiPhoneに分があるのは当然。アップルはMacやiPodで培ったノウハウもiPhoneにしっかりと凝縮している」(同前)

高木氏はiPhoneのメリットとして、「操作がわかりやすい」ことを挙げる。

「iPhoneはシンプルな操作性に徹底的にこだわっている。前面ボタンはたった1つしかないので、全く迷う必要がない。操作していて、何か分からないことがあったら、ともかくこのボタンを押して、最初からやり直せばいい」(高木氏)

また、アプリが豊富で高品質な点も利点だ。Androidよりも先行しているだけあって、アプリの豊富さではiPhoneが上なのである。すべてのアプリがアップル社の厳しい審査を経るため、一定の品質が保たれているのも魅力。また、専用ソフトでデータ管理がカンタンなのも利点。パソコンに保存してある音楽、写真、動画、連絡先などのデータとは、専用ソフトの「iTunes」を使えば簡単に同期・管理できる。

さらに、月額使用料が安いところも利点だ。意外にも、iPhoneは最も月額固定費が安いスマートフォンでもある。ソフトバンクの専用プランでは、パケットし放題のプランでも月額5705円から利用可能なのである。

またiPhone派である高木氏はAndroidの弱点として、「操作性に統一感がなく、使い勝手もイマイチ」な点を挙げる。Androidは基本的に3つの前面ボタン(ホーム/メニュー/戻る)を備えているのが特徴だが、「これが操作の複雑さを招いている。メニューボタンを開かないと操作できないアプリが多い」(高木氏)

さらには、コンピューターウイルスの標的になることも心配だという。というのも、iPhoneと違って、アプリを審査無しに公開することができるため、審査の厳しいアップルと違い、不正なプログラムを忍ばせたアプリが流通しやすい。Androidを狙ったコンピューターウイルスの数は昨年の5種が、今年に入って57種と急増、すでにセキュリティ対策の団体も発足している。個人情報を盗まれたり、遠隔操作されないためにも自己防衛が必要なのだ。高木氏は「スマートフォンとしての完成度が高い」とiPhoneを総括している。

※週刊ポスト2011年6月17日号

関連キーワード

トピックス

公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン